GM1Sの互換バッテリー仕様感

本記事はメーカー純正品以外のバッテリの使用を推奨するものではありません。互換バッテリの使用に伴い、いかなる損害や不利益等が発生しても著者は責任を負えません。


 Panasonic Lumix DMC-GM1Sで普通に写真撮影をしている分には、予備バッテリ無しでも十分に一日持つユーザが多いのではないかと思います。そうは言っても、動画撮影を多用したり、WiFi機能を長時間利用したり、大量にインターバル撮影するような用途では心もとない感じがします。取扱説明書(P94)にも以下の文言がバッチリ書いてあります。

出かけるときは予備のバッテリーを準備する


 GM1SにはGM1及びGM5と共通のDMW-BLH7というバッテリが純正品として用意されています。


 これが、結構いいお値段なので、互換バッテリを検討する方も居られるのではないかと思います。ですが、取扱説明書活用ガイド(P24)には以下の文言が記載されています。

パナソニック純正品に非常によく似た外観をした模造品のバッテリーが一部国内外で流通していることが判明しております。このようなバッテリーの模造品の中には、一定の品質基準を満たした保護装置を備えていないものも存在しており、そのようなバッテリーを使用した場合には、発火・破裂等を伴う事故や故障につながる可能性があります。安全に商品をご使用いただくために、バッテリーを使用するパナソニック製の機器には、弊社が品質管理を実施しておりますパナソニック純正バッテリーのご使用をお勧めいたします。
なお、弊社では模造品のバッテリーが原因で発生した事故・故障につきましては、一切の責任を負いかねますのでご了承ください。


 パナソニックに限らず、どのメーカーも似たような注意書きをしていると思いますが、上記の文言は概ね下記3点を言っているわけです。

  • 模造品が流通している。
  • 模造品に保護装置が無い場合、発火・破裂を伴う事故や故障のリスクがある。
  • 純正品以外を使用して問題が起きてもメーカーは一切責任を負わない。

 パナソニックの言う模造品が文字通りの模造品(純正とそっくりな外観のニセモノ)なのか、サードパーティの互換品も含んでいるのかは解りかねますが、いずれにせよ純正品以外のバッテリを使用して発生した問題は責任取りませんよと表明してるわけです。なので、それを許容できないのであれば、互換バッテリは使用するべきではありません。


 これらを承知のうえで互換品を検討する場合、販売価格以外には概ね以下のような観点から選定することになると思います。

安全装置(回路)
保護装置(保護回路)が搭載されていれば、それが正常に機能する前提で異常時の発火・破裂を抑止する効果が期待できる。
容量
純正品のスペックは容量680mAh(電圧7.2V)となっているので、理屈の上では同等容量のバッテリであれば純正と似たような使用時間が期待できる。
保証
購入後の互換バッテリ自体の保証期間の長さ。
補償
互換バッテリーの異常によって発生した損害(カメラ本体が壊れた, 家が燃えた 等)の補償制度や保険加入の有無。特に明示されていなければ、損害発生後に裁判してみないといくら補償されるのか不明。
セル製造元
バッテリパック内のセルの製造元がどこなのか。実容量が公称容量より明らかに小さい、劣化が早いなど粗悪品と評されるようなセル製造元の場合は避けた方が無難。
法令遵守
リチウムイオンバッテリ電気用品安全法に基づきPSEマークが取得されていなければならない。


 私が購入したのは以下の互換バッテリ。より大容量なバッテリや手厚い補償が謳われた互換バッテリもありますが、純正同等の容量で保護回路搭載が明示された製品としては安価だったため。
Amazon.co.jp: Panasonic DMW-BLH7 対応 DMC-GM1 対応 (DMW-BLH7 互換バッテリー): 家電・カメラ


 ここからがやっとタイトルに書いた仕様感になるのですが、

  • 純正との容量差を感じることは今のところ無い。
  • 発火はもちろん異常な膨張や破裂も発生していません。
  • 電池アイコンによる3段階の残量表示は普通に表示される。
  • 残量が無くなった際にSDカードに記録中でも突然電源が落ちる。

純正品の場合は電源が突然落ちるのではなく、「バッテリ残量が無くなりました」的なメッセージが表示され、新規操作はできなくなるものの、裏で動いているデータの記録処理は完遂してくれるのですが、この互換バッテリでは突然電源が落ちます(たまたま私の手元に届いたのがハズレ個体かもしれませんが)。それでも純正品の1/5程度の値段だと思えば個人的には十分納得できますが、こういった挙動が気になる方や、スポーツなど撮り直しの出来ない被写体をメインにしている方は避けた方が良いと思われます。




以上。