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平成28年熊本地震の外国語情報発信は適切に行われているのか

 被災された方々に、心よりお見舞い申し上げます。
 
 大きな余震が続く中、誰もが少なくない不安を抱えた状況であることが察せられます。
 特に、日本語が十分に理解できない観光やビジネスなどで現地を訪れている外国の方々に向けた、適切な情報提供は行われているのでしょうか。
 

For visitors in Japan
Be careful of aftershocks. Japan National Tourism Organization is announcing summary information on Kumamoto Earthquakes and its influence. Please see Kumamoto Earthquake first.

 

空港(Airport)

 「熊本空港(阿蘇くまもと空港)オフィシャルサイト」は繋がりませんでした。
 (リロードを繰り返せば繋がるかもしれませんが、この状況下でサーバにさらなる負荷を与えるのは適切ではないと考え1回しか試行していません。)
 日を跨ぎ4/16に接続を試行したところ、サイトが重いものの表示された。
 日本語ページ以外に、英語、簡体字繁体字、韓国語ページが存在するものの、日本語ページにのみ、

4月16日に発生した地震の影響で空港ターミナルビルを閉鎖しています。
再開は現在のところ未定です。お客様にはご迷惑をおかけ致します。

 との記載があるものの、他言語ページにはこの情報は未掲載。(4/16 21:40時点。なお、4/18 6:30時点では空港閉鎖にメッセージが変わっているが、やはり日本語のみ。部分再開のお知らせが掲載されたが、日本語PDFのみ。)

 こちらも海外の方向けに、英訳しておきます。

Kumamoto Airport terminal building is closed under the influence of recent earthquakes.
Currently, re-open timing is not yet decided.

DISCLAIMER:
 This translation used the information of 21:40(JST), 16 Apr, and might not be latest information.

 

Updated; as of 17, Apr.

Kumamoto Airport is currently closed under the influence of earthquakes.

 

Updated; as of 19, Apr.

Resuming Kumamoto Airport Terminal Building.
Please note:
1: For safety reason, available areas are restricted.
2: Because of available boarding gates are restricted, it will be crowded.
3: For safety reason, some facilities such as restaurants and/or lounge will be temporarily closed. Also available toilets are restricted.
4: For water quality reason, you cannot drink. The water is not suitable for hand wash. The water is only usable for flush the toilet.
5: There are continuing Aftershocks. Be careful for sudden quakes.

 

港(Port)

 熊本港は熊本と長崎を結ぶ国内フェーリーと、国際定期コンテナ船が就航しているそうです。

熊本フェリー

 日本語以外に、英語、簡体字繁体字、韓国語ページが存在しますが、日本語ページのみ、

また4月16日(土)・17(日)は熊本地震の影響による熊本港設備点検の為、熊本県より施設使用不可の通達があり全便欠航となります。

 との記載があるものの、他言語のページにはこの情報は掲載されていませんでした(4/15 17:30時点、4/16 21:40時点も同様。4/18時点では欠航期間が4/20までに延長されている)。

 検索で到達する海外の方向けに、要約して英訳しておきます。

In 16 Apr(Sat), 17 Apr(Sun) , all Kumamoto ferry ships are cancelled for facility inspection against Kumamoto Earthquake.

DISCLAIMER:
 This translation used the information of 21:40(JST), 16 Apr, and might not be latest information.

 

Updated; as of 06:40(JST) 18, Apr.

From 16 Apr. to 20 Apr, all Kumamoto ferry ships are cancelled for facility inspection against Kumamoto Earthquake.

 

Updated; as of 23:30(JST) 20, Apr.

From 16 Apr. to 27 Apr, all Kumamoto ferry ships are cancelled for facility inspection against Kumamoto Earthquake.

 

鉄道(Railway)

JR九州

 日本語以外に英語、韓国語、簡体字繁体字ページが存在しますが、日本語ページ以外はサイトが非常に重い状態でした。
 繋がった各言語のトップページからは、各言語で記述されたPDFの運行情報へのリンクが提供されています。各言語併記のPDFに変更されています。

English language
http://www.jrkyushu.co.jp/english/pdf/160415_en.pdf
Korean language
http://www.jrkyushu.co.jp/korean/pdf/160415_ko.pdf
Simplified Chineese language
http://kyushurailpass.com/pdf/160415_ch.pdf
Traditional Chinese language
http://www.jrkyushu.co.jp/chinese/pdf/160415_tw.pdf

 

Updated; as of 17:15(JST) 15, Apr.

English language
http://www.jrkyushu.co.jp/english/pdf/160415_en_03.pdf
Korean language
http://www.jrkyushu.co.jp/korean/pdf/160415_ko_03.pdf
Simplified Chineese language
http://kyushurailpass.com/pdf/160415_ch_03.pdf
Traditional Chinese language
http://www.jrkyushu.co.jp/chinese/pdf/160415_tw_03.pdf

 

Updated; as of 19:30(JST) 16, Apr.
Written in Japanese, English, Korean, Simlified Chineese, Traditional Chineese languages:
http://www.jrkyushu.co.jp/english/pdf/160416_en_06.pdf
 

Updated; as of 18:00(JST) 17, Apr.
Written in Japanese, English, Korean, Chineese languages:
http://www.jrkyushu.co.jp/english/pdf/160417_en_04.pdf
 

Updated; as of 17:00(JST) 19, Apr.
Written in Japanese, English, Korean, Chineese languages:
http://www.jrkyushu.co.jp/english/pdf/160419_en_02.pdf
 

Updated; as of 11:30(JST) 21, Apr.
Written in Japanese, English, Korean, Chineese languages:
http://www.jrkyushu.co.jp/english/pdf/160421_en_02.pdf
 

Updated; as of 19:00(JST) 22, Apr.
Written in Japanese, English, Korean, Chineese languages:
http://www.jrkyushu.co.jp/english/pdf/160422_en_03.pdf
 

道路(Road)

NEXCO西日本

 日本語以外に英語、韓国語、簡体字繁体字ページが存在するものの、日本語ページにのみ「地震による九州地方の高速道路の通行止めについて」というリンクがあり、

平成28年4月14日21時26分頃発生した地震により九州地方の下記の区間で通行止めが発生しております。
現在、地震による被害が発生しており、詳細を確認するとともに、復旧に向けた準備を行っております。
詳細につきましては、別添の添付資料をご覧ください。
お急ぎのところご迷惑をお掛けしますが、ご協力をお願い致します。

【通行止め区間】
九州自動車道 植木IC~松橋IC
◎九州中央自動車道 嘉島JCT~益城TB


●最新の道路交通情報はアイハイウェイ(下記リンク)をご覧ください。
http://ihighway.jp/web/

 との記載があるものの、他言語のページには地震による影響は掲載されていませんでした(4/15 17:30時点)。

 こちらも検索で到達された海外の方向けに、要約を英訳しておきます。

Expressways listed below are currently closed under the influence of Kumamoto Earthquake.
 - Kyushu Expressway, between Ueki(植木) interchange and Matsubase(松橋) interchange
 - Kyushu Chuo Expressway, between Kashima(嘉島) junction and Mashiki(益城) toll barrier

DISCLAIMER:
 This translation used the information of 17:30(JST), 15 Apr, and might not be latest information.

 

Updated; as of 03:30(JST) 16, Apr.

Some expressways are unavailable under the influence of aftershocks.
For details, please refer to the URL below.
(expressways shown in black color are closed)
http://ihighway.jp/pc/map/map.html?area_id=area_09

 

自治体

熊本県(Kumamoto Prefecture)

 機械翻訳しか提供されていない。
 

熊本市(Kumamoto City)

 日本語以外に英語、韓国語、中文ページが存在するが、平時の情報のみ。但し、日本語トップページからリンクされている英文避難所情報有。
Updated information on EVACUATION SHELTERS as of 6 AM, April 15
※「山間地域研究拠点施設の設置について」というPDFタイトルになっているが、中身は正しく避難所情報。であるが、避難所名の一覧に過ぎず、住所や地図情報は無い。
  

官公庁/公的機関

気象庁(Japan Meteorological Agency)

 他言語は英語のみだが特設ポータルを提供中。体感ではサイトも重くない。
Japan Meteorological Agency
 

観光庁(Japan Tourism Agency)

 日本語以外に英語、簡体字繁体字、韓国語ページが存在するが、日本語の以下のページにのみ本件について記載されています。この内容こそ、他言語で表記すべきと感じますが。
平成28年熊本地震を受けた訪日外国人旅行者に対する情報発信について ~訪日中の外国人の方に対してJNTOより情報発信を行っています。 ~ | 2016年 | 報道発表 | 報道・会見 | 観光庁
 

日本政府観光局(Japan National Tourism Organization)

 観光庁の上記ページで初めて存在を知った組織ですが、本投稿と同様の情報発信をしている模様。ようやくこのリンク先の存在を知ったので、冒頭にもリンクを掲載しました。
Kumamoto Earthquake
 



 このような状況下での情報発信のあるべき姿は解りかねますが、JR九州以外は情報提供が不十分だと感じました。また、JR九州もPDFで掲載するのが適切なのかは検討の余地がありそうです(ちなみに全ての言語のPDFタイトルが「
JR九州メンテナンスの作業時間変更に伴う駅での作業」となっており、別事案のテンプレを流用していそうな感じも)
(後に、日英韓繁簡が併記されたPDFに変わった後は無関係のPDFタイトル無し。各言語併記スタイルは、現地の人も海外の方に説明しやすそうで利便性が高いのではないかと思う)。
 国策として観光客誘致を狙う以上は災害時の情報提供のあり方について、改善すべき点は多そうです。もちろん、現時点では人命救助や被災者のケアなどが最優先ではありますが、状況が落ち着いたらぜひ検討してほしいものです。

(追記)
 中でも、観光庁のサイトは酷いと感じました。日本語が解らず困惑しているであろう、外国人向け情報が無いことはもちろんですが、日本語の観光庁トップページの目立つ位置に
観光地の災害情報
というリンクがありますが、「現在、情報はありません。(最終更新日:2015年9月29日)」表示となっています(4/18 7:20時点)。誰に向けて情報発信しているのかも解らないし、情報の鮮度も古すぎる。担当者が災害対応で忙しいのかもしれませんが、それなら誰が災害時に公式情報を発信するのでしょう。自体が落ち着いたら、可及的速やかに体制を改めてほしいものです。そもそも日本を訪れている外国人向けの情報発信を観光庁が所管しているのかどうかも知りませんが、集客だけして、いざ来日していただいた後は関与しないなんてことになってないでしょうか。(念のためですが、観光庁を特別非難したいわけではなく、前述の通り災害時の情報提供のあり方について、改善していただきたいと願っているだけです。)
 



以上。