モデル末期の投げ売りで大変お買い得なPanasonicの小型マイクロフォーサーズ機のGM1Sですが、静止画はもちろん動画もかなり使えます。
スナップムービー機能とは
最大8秒までの指定秒数の短い動画を撮影する機能。カメラ本体に搭載されたWiFi経由で"Panasonic Image App"をインストール済のスマートフォンに撮影した動画を転送し、複数動画を繋げたビデオクリップを作成できる。的な感じの説明がされている。これだけ読むと、正直言って「ふーん」「そうですか」といった感じしかしないし、カメラ機能として訴求する話じゃないし、PCの動画編集ソフトやiOS/Androidアプリで好きなように編集すればいいじゃないか。としか思わない方も多いだろう。私はそうだった。だが、スナップムービーモードのみ、後述のフォーカス送り機能が使える。
フォーカス送り機能とは
いわゆるフォーカス送り・ピント送りが簡単に行える。予めタッチパネルで指定した2地点間のフォーカス移動を自動で行う機能。但し、何秒からフォーカス送りを開始し、何秒で終了するかなどの指定はできず、フォーカス送り前⇒フォーカス送り中⇒フォーカス送り後のそれぞれがスナップムービーの長さの1/3程度に固定される。
業務用の重量のある厳つい三脚でも利用しない限り、動画撮影中に手動でフォーカスリングを回すとカメラがブレてしまうが、フォーカス駆動モーターをカメラ内のソフトウェアで制御・駆動してくれるので、ブレは生じない。
撮影中にタッチパネルで任意の位置をタッチするなどしてフォーカスを合わせ直すと、コントラストAFのフォーカスを合わせる挙動(少し行き過ぎて適正値に戻る)が映像に記録されてしまうが、GM1Sのフォーカス送り機能では事前にタッチパネルで2地点を指定した際にAFが駆動し、当該フォーカス位置に到達するためのモータ駆動量を記憶しているようで、撮影された映像は一方向のみにスムーズにフォーカスが移動する。
サンプル
こんな感じでスムーズにフォーカス送りされた映像が記録できる(本論とは関係ないが露出補正すべきだった)。
※hatenaにUploadした結果、上記の解像度に縮小されているが元の映像はFullHD解像度である*1。
残念な点(改善要望)
- スナップムービーモードでは、WiFiのリモコン機能が使えない
- そのため録画開始時はカメラ本体の録画ボタンを押す必要があり、望遠レンズでは確実に映像の冒頭がブレてしまう
- 撮影時間が最大8秒しか選べない
- フォーカス送り開始・終了時間を指定できない
- 動画モードの設定値にかかわらず、1920x1080 30fpsのMP4で記録*2されてしまう
まとめ
メーカー的に訴求しているであろうスナップムービー機能そのものはどうでもいいのだが、スナップムービーモードでのみ有効化されるフォーカス送り機能が大変便利。改善要望として挙げたような制約はあるものの、映像作品を作る用途では結構実用的に使える機能だと思う。WiFiリモコンへの対応位はファームウェアアップデートで対応してほしいものだけど、その他の要望は次期モデル群にでも取り込んでもらえると、動画ユーザーには結構な訴求力があると思う。
なおGM1SはGM1のマイナーチェンジ機でありますが、スナップムービー機能はGM1Sで搭載されたもので、初代GM1にはありませんので悪しからず。GM1Sと同時期以降に発売のGX8/G7/GM5には同様の機能が搭載されている*3ようですよ。
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以上。