Raspberry Piが登場して以来、各社から類似したシングルボードコンピュータが多数発売されています。Banana PiやLemon PiそしてOrange Pi*1など、まるで果物屋さんが開けそうな勢いです。
本家Raspberry Pi以外は相対的に情報が少なく、日本語情報となるとさらに少ないのが実情ですので、今回入手したOrange Pi Oneについて何回かに分けで記載していこうと思います。
Orange Piとは
Shenzhen Xunlong Software CO.,Limitedのシングルボードコンピュータで、記載時点ではOrange Pi Plus2, Orange Pi Plus, Orange Pi One, Orange Pi PC, Orange Pi 2, Orange Pi mini2の6種類があるようです。
それぞれに、Android, Ubuntu, Debian, RasbianといったOSイメージが公式から提供されています*2。
今回購入したのはOrange Pi Oneで、公式の商品ページは以下。
orange pi one - Orangepi
以下の記述は特に断りが無い限り、Orange Pi Oneについてのものになります。
スペック
主要スペックは以下の通り。
CPU | H3 Quad-core Cortex-A7 H.265/HEVC 4K |
GPU | Mali400MP2 GPU @600MHz Supports OpenGL ES 2.0 |
Memory (SDRAM) | 512MB DDR3 (shared with GPU) |
Onboard Storage | TF card (Max. 64GB) / MMC card slot |
Onboard Network | 10/100M Ethernet RJ45 |
I/O | CSI input, HDMI output, USB2.0, USB2.0(OTG), Power, GPIO(Raspberry Pi B+の40Pinコネクタ互換※ピン配置が180度反転している) |
価格
定価的なものは無いようですが、概ね10USD前後で海外通販を中心に流通しているようです。
今回は12.8USDで為替レートを加味して1500円弱で入手することができました。
現物
箱
海外通販にありがちな、基板だけが届くスタイルかと思いきや、キチンとした製品箱に収められていました。なので、輸送中にピンが曲がったりするようなことはありませんでした。
内容物はシンプルにOrange Pi One本体と、説明のペラ紙1枚だけ。
基板外観
比較的小さな基盤に各種コネクタがぎっしり搭載されています。Orange Pi One V1.1のシルク印刷も確認できます(V1.1以外の基盤があるのかは不明)。
Arduinoの中でも小型のLeonardと並べてみると、ほぼ同サイズの小ささ。千円札などの紙幣を三つ折りにした大きさに近いサイズ感です。
コネクタ
基板の短辺側にはフルサイズのUSB2.0端子と10/100M LANのRJ45端子が付いています。
長辺側には、USB2.0 OTG用のmicro USB、HDMI出力、microSDスロット、電源入力端子が付いています。
なお、このmicroUSB端子から電源を供給することはできません。
電源入力端子は丸型コネクタで、外形4mm、内径1.7mmで、センターが+極性のプラグが適合するようです(電源はケーブル含めて付属していません)。
電源電圧は5Vですが、電流は最低1Aと書いてあったり、(最低表記は無く)2Aと書いてあったりで、適当なUSB電源から供給すれば良さそうな感じ。前述の丸型コネクタ形状はSONYの携帯ゲーム機PSPと同じらしく、PSP用の電源が流用できるようです。私の場合は、手元にあった古いFinepix用のACアダプタ、FUJIFILM AC-5VW(DC5V 1.5A出力)を試してみたところ、プラグ形状も問題なく刺さり、要求電力も満たされているようで普通に使えました。
*1:さらにApple Piなんてのもあるようですが、シングルボードコンピュータではなく、Raspberry Piの拡張ボードだそうです。
*2:移植がいまいちらしいので、Armbianを入れます。