SSDの入れ替えや増設ができないUltrabookでWindows版Adobe Lightroomを使用していますが、動画キャッシュと思われるファイルが蓄積され、4.6GBにも達していました。
ただでさえ少ないストレージ容量を逼迫し邪魔なため、移動または消去したいと思ったのですが、検索してみてもユーザーフォーラムでのやり取りは見つかるものの、Adobe公式の回答は見付けられず。また、LightroomのUI上からの削除もできるようですが、即時削除されないような挙動をするとの書き込みも見受けられたので、どうしたものかと。
結論を先に書くと、私の環境で試した限りでは、当該ディレクトリをエクスプローラ等で物理削除しても問題ないことが判りました(何の保証もできませんので、実行される際は自己責任となります)。
以下、この結論に至るまでの過程を示します。
肥大化したディレクトリ
以下のMedia Cache Filesディレクトリが肥大化していることに気付きました。
C:\Users\%USERNAME%\AppData\Local\Adobe\Lightroom\Caches\Video\Media Cache Files
当該ディレクトリには単一の映像ファイルごとに以下のように*.cfaと*.pekファイルが対になって、合計約4.6GBも生成されていました。
2016/11/06 15:06 3,145,728 P1560384.MP4 48000_2.cfa 2016/11/06 15:06 12,356 P1560384.MP4 48000_2.pek 399 個のファイル 4,641,899,808 バイト
なお、付近のディレクトリ構造を確認すると以下のようになっています。
C:\USERS\%USERNAME%\APPDATA\LOCAL\ADOBE\LIGHTROOM\CACHES +---Adobe | \---Lightroom +---Sync Data | \---Avatars \---Video +---Media Cache \---Media Cache Files
ということで、横並びの階層にMedia Cacheというディレクトリも存在するようです。
C:\Users\%USERNAME%\AppData\Local\Adobe\Lightroom\Caches\Video\Media Cache
こちらのディレクトリも確認してみると、以下のような*.mcdbというファイルが200個近く生成されていました。数は多いものの、こちらは小さなファイルでMedia Cache Filesのように肥大化はしていません。
2016/10/30 00:57 883 fd26591b-ce3c-3574-c431-4668000001cf0.mcdb 2016/11/01 01:19 834 fd7042e8-8bc6-83ae-d1b7-fa92000001870.mcdb 184 個のファイル 175,287 バイト
(完全に想像ですが、)拡張子のmcdbがMedia Cache DataBaseを意味しているのであれば、Media Cache Filesの管理情報が格納されているのではないかと考え、こちらも同時に始末した方が良さそうに思えます。
実験
Media Cache Files、Media Cacheの両ディレクトリを削除してLightroomが起動しなくなったり、挙動不審になったりしては困るので、まずは削除したのと同等の状態を作って試してみます。
当該ディレクトリがLightroomに認識できないよう、別の場所に退避後にLightroomを起動したところ、何事もなく普通に起動しました。
但し、ライブラリモジュールで動画ファイル(※静止画には影響ありません)を表示させると、以下のようにSDカード等からの読み込み直後と同様にサムネイルが表示されない状態となりますが、順次徐々に表示されます(そして新たにキャッシュが生成され始めます)。
削除
実験結果の挙動から、両ディレクトリを削除しても問題ないと判断しました。
Lightroomを終了後、両ディレクトリの削除を試みましたが、ファイルが使用中のため削除できないというエラーが表示されました。
調べてみると、以下の投稿にも記したdynamiclinkmediaserverが動いています。どうやら、dynamiclinkmediaserverが非同期処理で動画ファイルを読みつつ、これらのキャッシュを生成しているようです。
wave.hatenablog.com
dynamiclinkmediaserverのプロセスを殺した後、当該ディレクトリの削除を再試行すると削除が完了します。
この対応で今のところ特に問題は起きていません。