iOS11にUpdateできないデバイス

 今秋(2017年秋)にリリース予定となっているiOS 11ですが、現行のiOS 10対応デバイスの全てがUpdateできるわけではないようで、具体的には、iPhone5、iPhone5c、iPad(4th)が脱落するようです。

 以下に、現行のiOS10とiOS11の対応状況をまとめます。
 

iPhoneシリーズ

Device iOS 10 iOS 11
iPhone 7 o o
iPhone 7 Plus o o
iPhone 6s o o
iPhone 6s Plus o o
iPhone 6 o o
iPhone 6 Plus o o
iPhone SE o o
iPhone 5s o o
iPhone 5c o x
iPhone 5 o x

 

iPadシリーズ

Device iOS 10 iOS 11
12.9インチiPad Pro (2nd Gen) o o
12.9インチiPad Pro (1st Gen) o o
10.5インチiPad Pro o o
9.7インチiPad Pro o o
iPad Air 2 o o
iPad Air o o
iPad (5th Gen) o o
iPad (4th Gen) o x
iPad mini 4 o o
iPad mini 3 o o
iPad mini 2 o o

 

雑感

 iPhone5、iPhone5c、iPad(4th)がiOS11から対応できないことが判ります。

 非対応となったiPhone5/5cはApple A6を、iPad(4th)はApple A6Xプロセッサを搭載しており、いずれも64bit非対応のARMv7アーキテクチャとなっています。
 最古の対応機となったiPhone 5sに搭載されたApple A7プロセッサ以降は64bitのARMv8-Aアーキテクチャとなっているため、この辺りがiOS11の足切り要因となったのではないかと推測されます。

 iOS11では画像/映像格納フォーマット(コンテナ)として従来のJPEGやAVCとは異なるHEIFやHEVCが新規に導入され、その圧縮率の高さからストレージの節約が見込まれています。一方では、そのエンコード*1/デコード*2時に要求される演算能力も高くなるため、A6世代では実用的なパフォーマンスを実現できなかったということなのかもしれません。
 



以上。

*1:Apple A10搭載機のみハードウェアエンコードに対応。その他のデバイスではソフトウェアエンコードも不可とされている。

*2:Apple A9以降でハードウェアデコードに対応、その他のiOS11デバイスではソフトウェアデコードが可能とされている。