ASUSルーターでUSBハブが使えた

 多くのASUSルーターにはUSBポートが搭載されており、USB接続のHDDを繋いでNASとして利用したり、プリンタを繋いでプリントサーバとして使用したりすることができます*1
 私の使用しているRT-AC56Sは既に型落ちで、シングルコアCPU搭載モデルで性能は控えめですが現行モデルと同様のASUSWRT系のファームウェアを搭載しています。また、USB3.0対応ポート・USB2.0対応ポートが各1つで合計2つのUSBポートがルーター本体に搭載されています。

 私の環境では各USBポートにHDDを接続して、メディアサーバとして運用していますが空き容量が枯渇してしまいました。
 そこで3台目のHDDを搭載できないものかと試してみることにしました。
 

USBハブ経由でHDDを接続

 軽く調べてみた限りでは製品マニュアルやWEB上のASUS公式のFAQにはUSBハブの使用可否については言及されていないようです。
 とはいえ、ルーターのsyslogからも明らかなように中身はLinuxなのでUSBハブも使えるであろうと見込んで試してみたところ、以下の結果となりました。

条件 結果
USB3.0ポートにバスパワーのUSBハブで2.5inch HDD*2を2台接続 失敗*3
USB3.0ポートにセルフパワーのUSBハブで2.5inch HDD*4を2台接続 成功

 どうやらセルフパワーのUSBハブを使えば2.5inch HDDを2台駆動するだけの電力は賄えるようですし、電力供給にさえ問題が無ければ普通に認識もされるようです。

 なお、今回使用したのは以下のUSB3.0ハブで、セルフパワー駆動するための外部電源端子に、手持ちのACアダプタから5V/1.5Aを供給して駆動させました(ACアダプタセットでも販売されています。)。

 

 以下に、USB3.0ポートにセルフパワーのUSBハブを噛ませて2.5inch HDDを2台と、USB2.0ポートに3.5inch HDD*5の3台のHDDを繋いだ状態の管理画面を掲載しておきます。

Web管理画面の変化

USBハブ使用前

ASUSWRT WEBUI
USB3.0/USB2.0それぞれに1台のHDDが接続されているのが確認できます。
 

USBハブ使用後

ASUSWRT WEBUI using USB hub
USB3.0アイコンに"2"の表示が現れていることが確認できます。また、デバイス名が表示されたドロップダウンも以下のように展開することができます。

ASUSWRT USB device dropdown list using USB hub
↑正常にUSB3.0ポート単独で2台のHDDが認識されていることが確認できます。
 

Samba設定画面

ASUSWRT samba setting UI
↑USBハブ経由で接続したDISKも含めた全てのHDDが正常に認識され、Sambaの共有設定が可能です。
 

実用性

 私の環境では普通に実用可能です。動作が不安定といった事もありませんし、ハブ経由で接続されたHDDのRead/Writeのパフォーマンスが特別劣ると感じることもありません。
 参考までにファイルコピー時の速度は以下のような感じです。
f:id:kachine:20180115002530p:plain
ASUSルータにWiFi(IEEE802.11n)で接続したWindowsPCで、ASUSルータにUSBハブ経由で接続したHDD1からASUSルータにUSBハブ経由で接続したHDD2にファイルを移動した場合のパフォーマンス例。
 



以上。

*1:機種によってはできないモデルもあるかもしれません。

*2:外部電源無

*3:HDDがスピンアップを繰り返す音がするので、電力不足と考えられる。

*4:外部電源無

*5:ACアダプタより給電