ファミマに経営統合され絶滅危惧種となっている「サンクス」ブランドのコンビニ店舗が、ついに東京都内から姿を消すという情報を見かけたので行ってきました。
と、この投稿を書いている間に、サークルK・サンクスの国内全店舗の営業終了がアナウンスされました。
サークルK・サンクス、11月30日に全て営業終了 ファミマに転換 - ねとらぼ
東京都内でしぶとく生き残りつつ、最後に閉店したのは台東区のサンクス吉原店(2018年11月20日で閉店)。別に近所でも何でもないのですが、往復1時間以上かけて行ってみました。
閉店前夜
吉原という地名から連想される業態の店舗群とは至近ながらも、道一本違うというか1区画違うというか、そんな絶妙な立地の店舗でした。
時折激しい雨に見舞われたので、路面状況によっては逆さ富士のように「逆さサンクス」が撮れるのではと思ったものの、そこまで奇麗には映り込みませんでした。
個人的には学生時代に住んでいたアパートの最寄りのコンビニチェーンはサンクスでした。なので、最近見かけなくなったこの電飾にも馴染みがあるというか、懐かしさがあるのですが、これも(都内では)見納めです。今後はガルパンの中でしか見れなくなってしまうのでしょう。
なお、店内には普通にお客さんが出入りしており、外国人店員さんが常連さんらしきお客さんと「明日で閉店なんですよ」と言葉を交わしていたりして、不人気というか客入りの問題で閉店するのではないように感じました。
最後の記念にサンクスらしいものを買おうと思ったのですが、PB商品はファミマブランドの商品しかなく、レジ袋にもサンクスのロゴや文字はありませんでした。
閉店当日
閉店当日は天気が良かったので再度訪れてみました。が、手遅れでした。私が到着した時点で店舗関係者と思われる人々が入口を封鎖する作業(?)をおこなっており、もう電飾は灯っておらず、閉店済みでした。
ほどなくして入口前が灰皿で封鎖され、関係者と思しき人々も去っていきました。
雑記
以上のことからサンクス吉原店が何故都内最後の店舗として存続できたかを考えてみると、
- 業績不振で閉店するのではなく、利益を見込めるからファミマとして存続したい
- 売り場面積も拡大したいから、単にサンクスの看板をファミリーマートに入れ替えるリブランドではなく、店舗の移設もしたい
- 物件用地の確保と店舗建設完了時期を踏まえると、今になった
ということなのではないかと思います。その間に都内の各サンクス店舗はファミマへの統廃合が進み、結果的に吉原店が都内最後のサンクスになったのではないかと。
なお、私以外にも、大勢ではないながらもスマホで写真を撮っている方がちらほら居たりと、閉店が気になる人はそれなりに居るようで、サンクスは人々に親しまれていたのだろうと思います。
そして、突如2018年11月30日を以てサークルKサンクス国内全店舗の営業終了が、サークルKサンクスのニュースリリースではなく*2、ファミマのニュースリリースで発表されました。
世界でも類を見ない約5,000店のブランド転換を全社一丸で実施! サークルK・サンクスからファミリーマートへのブランド統合完了へ ~「One FamilyMart」として、これからも地域に密着した店舗づくりを進めてまいります~|ニュースリリース|ファミリーマート
サークルKサンクスのSNSアカウント停止などは事前に予告されていましたが、営業終了が前日に発表されても唐突すぎやしませんかねって感じがしなくもありません。近隣住民なら個店の営業終了を知っていたかもしれませんが、私みたいに往復1時間以上かけてでも親しみのあるコンビニチェーンが姿を消す前に最後に見ておきたい・買い物したいって人だって少しは居ると思うんですけどね…。
で、このニュースリリースによれば今回の店舗統合より前に、商品統合は2017年2月末で完了と書いてあります。だからサンクス吉原店の閉店前日に駆け込んでも、ファミマブランドのPB商品しかなかったんですね。なお、双方のチェーンの人気商品を取り入れて売り上げに貢献しましたとか、コスト削減できてますみたいなことが書いてありますので、サークルKサンクスのファミマへの統合は概ね順調に進捗してきたようです。かつてam/pmもファミマに統合されていますので、他チェーンの買収・統合についてはその実務面での過去実績もあり、大きな問題は少なかったのかもしれませんね(さらに言えば、サークルKとサンクスもかつては別のコンビニチェーンでしたから、統合によって新たなフランチャイズ規約が不利になるとかならないとかそういった泥臭い話に対する耐性がサークルKサンクスフランチャイズ加盟店のオーナーにあったであろうことも、ファミマへの統合を進めやすくしたのかもしれません)。
以上。