Android版FL Studio Mobileを買った

 まともな音楽制作アプリはiOSなら多く存在しますが、Androidではかなり限定的です。
 FL Studio Mobileは貴重なAndroid対応音楽制作アプリの一つですが、まだ試したことがありませんでした。が、今年のBlack Fridayに合わせてセール価格となっていたので、この機会に購入しましたのでどんな感じか紹介します。

 個人的にはWindowsFL Studioのユーザ歴は無駄に長いのですが、Android版はまだまだ使い込んでみたというにはほど遠い状況ですので、軽く触ってみた感じを記載します。
 

インストール

 通常のAndroidアプリと同様に、GooglePlayから購入・インストールが可能です。
 但し、私がインストールした時点で802MBと、単一アプリとしてはかなり巨大なのでLTEネットワークではなく、安定したWiFi環境でダウンロードすることをお勧めします。
FL Studio Mobile Installation download data volume
 

権限付与

 初回起動時にストレージ、マイク、位置情報の3つの権限付与を要求されます。アプリの機能から考えて、ストレージとマイクは当然必要でしょうねと言う感じですが、音楽制作アプリに位置情報が必要な意味が解りません。そこで位置情報のみ権限付与を拒否したところ、以下のダイアログが表示されて起動できませんでした。
FL Studio Mobile permission request

 意訳すると以下のような感じになります。

  • 「(要求した)すべての権限をFL Studio Mobile(FLM)に付与してね!」
  • 「権限の詳細はアプリストアを確認してね。」
  • 「注意:位置情報はBluetooth LE MIDI(BLE MIDI)をサポートするのに必要なので、ユーザの位置情報を追跡することは無いんで。」
  • 「じゃ、一旦アプリを終了するね。」

 開発元のImage-Lineを信用していない訳ではないですが、BLE MIDIのために位置情報が必要ってマジかよと思ったので、調べてみたところマジでした。Androidの開発者向けドキュメントに、以下の通り明示されており、MIDI云々ではなくBLE自体を使用するために位置情報の権限が必要なようです。

Note: LE Beacons are often associated with location. In order to use BluetoothLeScanner, you must request the user's permission by declaring either the ACCESS_COARSE_LOCATION or ACCESS_FINE_LOCATION permission in your app's manifest file. Without these permissions, scans won't return any results.

Bluetooth low energy overview  |  Android Developers

 というわけで、位置情報権限も付与してからFLMを起動すると、先のダイアログは表示されずに普通に立ち上がります。
 

搭載楽器(Instruments)

 Windows版とは異なりFLMではVSTiが使えるわけではありません。ので、FLM自体に実装されたバーチャル楽器を使って楽曲を作ることになります。その一覧は以下の通り。
FL Studio Mobile Instruments list
 
 この中で、SuperSaw、MiniSynth、GMS、Transistor Bassの4つがいわゆるソフトウェアシンセサイザーの類になります。DirectWaveはプレイバックサンプラー、Drum Sequencerはパーカッション専用(要するに、音階無し)のプレイバックサンプラー、Audio Clip、Effect Track (AUX)、Audio Recordは所謂オーディオトラックに分類できます。

 引き続き、各シンセ及びサンプラーの機能を自分なりに軽く紹介しようと思ったのですが、意外と長くなりそうなので投稿を分割します。
 



以上。