以下のソフトウェアシンセサイザーに続き、FL Studio Mobile(FLM)に搭載の2種類のサンプラー(Direct Wave, Drum Sequencer)とエフェクターについて記載します。
wave.hatenablog.com
Direct Wave
これまでに見てきたFLMに搭載されたソフトシンセとはことなり、タブ分割もされておらず非常にシンプルなパラメータ構成となっています。
DirectWaveは所謂プレイバックサンプラーですので、積極的に音作りするような機能はありません。
ですが、FLMのソフトシンセ群ではシンセサイザーらしい音を創れる一方で、生楽器系の音はまるでダメです。そこで活躍するのがDirectWaveになります。ピアノをはじめアコースティック楽器の音色ならDirectWave一択です。
なお、複数のプリセットが搭載されていますが、好みの音色が無い場合は、Windows版のFL Studioを使用してDirectWave用のパッチを作ることもできます(後述)。すなわち、DirectWaveの音色ライブラリは自由に拡張できるのです*1!
Drum Sequencer
こちらは名前の通りドラムやパーカッションなどのワンショットサンプル専用のプレイバックサンプラーです。
最大7個のワンショットサンプルを同時にロードできます。
Mixerタブでは各サンプルの音量やパンを指定できます。
Sampleタブではロードするサンプルを指定したり、ピッチを変更できたりします。
Env.タブではADSRエンベロープを各サンプルに適用することができます。
Effects
これまでに紹介したFLM3のソフトウェアシンセサイザーにはそれぞれ固有のビルトインエフェクトがありましたが、それとは別に任意のトラックに使用可能なエフェクトが16種類用意されています。もちろん、ソフトシンセだけではなくサンプラーにも使用可能ですから、フィルターの無いDirectWaveでシンセ音のパッチをロードしたら、Filterエフェクトで加工するといった使用もできます。 なお、各エフェクトは数珠つなぎに複数使用可能です。
- ECHO
- Reverb
- Tape Delay
- Trance Delay
- LEVEL
- Autoduck
- Leveller
- Compressor
- Limiter
- Distortion
- FILTERS
- Filter
- Param EQ
- Graphic EQ
- Stereorizer
- MISC
- MultiFX
- Chorus
- Flanger
- Phaser
その他
USB-MIDI
Android端末にUSBホスト機能があれば、USB-MIDIキーボードを接続すればFLMの音源を直接演奏できます。
試しにAQUOS sense SH-01K(Android 8.0)にUSB type C用のOTGアダプタを経由してKORG nanoKeyを繋いだところ、このようなダイアログが表示されますので[OK]を押します*2。
USB-MIDIキーボードを接続した状態でFLMを立ち上げると、特に何も設定変更しなくてもデフォルトでMIDI Deviceの設定がAny available(使えるものは何でも使う)となっていますので、FLM内の音源を演奏可能になっているはずです。
DirectWaveのMY INSTRUMENTS作成方法
流れとしては、Windows版で*.dwp*3ファイルを作成した後、Androidデバイスに当該ファイ持ってくればいいだけです。
Windows版FL StudioでMY INSTRUMENTS化したいソフトシンセを右クリックし、"Create DirectWave instrument..."を選択するとdwp作成画面に入れます。サンプリングのための設定をするだけで、全自動でマルチサンプル可能です!
作成したdwpファイルのAndroid端末内の具体的な配置先パスは、内部ストレージのFLM USER FILES\MY INSTRUMENTSになります。適当なファイラーアプリで見ると、以下のような感じになります。
以上。