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国産缶詰の約99%が静岡県産だと知った話

本投稿は金融商品等の投資勧誘を目的とするものではありませんし、投資判断の根拠として依拠すべき情報でもありません。
 

 10/27夕方頃(?)を初出として民放で、シーチキンにゴキブリが混入していたが製造元は公表・発表していなかったという趣旨の報道があったようです。当該の件は、その後ネットニュースやNHK等でも報じられています。
はごろもフーズの缶詰にゴキブリが混入 | NHKニュース

 ご存知の方も多いと思われますが、「シーチキン」は一般名詞ではなく、はごろもフーズ(株)の製品です(一般名詞では「ツナ缶」や「マグロ油漬け」が相当するようです)。と言っても、今回の問題は、はごろもフーズの製品なのでシーチキンで間違いありません。

 このような問題・不祥事が起きると当該企業の株価には悪影響があるであろうことが一般に予想されますが、報道のあったタイミングは既に取引終了後。影響が現れるのは翌日10/28以降と考えられますが、28日のはごろもフーズの株価を調べてみると、前日比-59円(4.57%下落)の1,232円で取引を終えたようです。それでも同日の株価下落率ランキングでワースト37位に止まっているのは、各社の9月までの中間決算発表と重なり、利益確定や失望売りで値を落とした企業が多かったからでしょうか。
はごろもフーズ(株)【2831】:株式/株価 - Yahoo!ファイナンス

 逆にこのような問題・不祥事発生時には競合他社の株価が上がりそうなことも一般に予想されますが、「いなばのライトツナ」で知られるいなば食品(株)は非上場のため目に見える形での影響は現時点では確認できないようです。
 

 ところで、企業情報を見ていたら、はごろもフーズもいなば食品も静岡県静岡市清水区に本社が存在することを知りました。ということは、どちらかが減益しても他方が増益すれば税収には影響がないという、自治体にとって理想的なリスク分散できた徴税システムになっているのかもしれないと思ってみたり。なお、両社の原料が駿河湾産かは知りませんが、検索してみると駿河湾てマグロ釣れるらしいですね。といっても、マグロの水揚げで有名な漁港は複数あるのに、何故静岡に集中しているのだろうと疑問に思ったら、はごろもフーズの大株主でもある静岡銀行の頭取のインタビュー記事に以下の発言がありました。

 また、静岡県は食品加工メーカーのレベルが高く、なかでも特出しているのは缶詰です。日本の缶詰は、実は約99%が静岡県産、それも富士川から大井川間のエリアで作られています。なぜ、これだけ静岡に缶詰の会社が多いのかというと、これもミカンによるものです。

 実は、農家が食品の生産者として成り立つためには、3 つのルートが必要です。まず一番上等な物はそのまま販売しますが、2 番目のランクで表皮が汚れている物などは、缶詰のように形ある状態で加工します。3 番目のランクともなると、形も中身もダメでジュースやゼリーにする。こうした背景から、ホテイフーズやSSK(清水食品)、はごろもフーズ、いなば食品といった缶詰関連企業が静岡から生まれています。

静岡銀行 中西 勝則 頭取|永瀬正彦 対談|バイヤーズ・ガイド
 

 日本の缶詰の約99%が静岡県産で、その由来がミカンの缶詰にあるとは全く知りませんでした。個人的には焼き鳥の缶詰メーカーとして認識しているホテイフーズも静岡県静岡市清水区が本社のようです。

 静岡凄いなー(小並感)と思うとともに、富士山噴火したら物流が寸断されるという話はよく聞きますが、物流以前に缶詰に関しては製造も危うくなるのではなないかと思ってみたり。缶詰の性格的に、非常時に備えてストックしておくもので、災害が起きてから慌てて製造するものではないと考えるならば、特別に懸念する必要は無いのかもしれません(企業のBCP観点での対策は必要でしょうけど)。

 なお、内閣府の公開している富士山火山防災マップによれば、富士山より西側に位置する静岡県静岡市清水区辺りは降灰2~10cmと、東京・千葉・埼玉等と同レベルの色分けがされているようです(風向きを始めとする気象条件によって変動する可能性には注意が必要でしょう)。
富士山火山防災マップ - 富士山火山防災協議会
 



以上。