各所で報じられている通り、2016/3/24からNik Collectionが無償化されました。公式には以下のGoogle+の投稿で発表されたようです。
plus.google.com
Nik Collectionの開発元Nik SoftwareはGoogleに買収され、同社のスマートフォン用画像編集アプリのSnapseedが2012年に無償化されたのも記憶に新しいところですが、デスクトップ版プラグインも無償化されたことになります。プラグインであり、スタンドアロンなソフトウェアではないため、対応するホストが必要です。(2016/3/27追記 実はスタンドアロンでも動作しそうな感じがするので、詳細を末尾に追記しました。)ホストとしてはPhotoshop, Lightroom, Apertureが対応しています。
私はLightroom及びPhotoshopユーザーであることから、興味本位で導入してみたので紹介します。
セットアップ
以下はWindows環境を前提に記載しています。
ダウンロード
公式サイトの右上の[Download Now]ボタンを押下し、nikcollection-full-1.2.11.exeをダウンロード。
Google Nik Collection
※2016/3/26現在、サイト本文中には、
これまでにない手頃な価格
どのプラグインにするか選ぶ必要はありません。フルセットが低価格で手に入ります。また、すべての機能を 15 日間無料でお試しいただけます。
との有料をにおわせる記述が残っていますが、ページトップに"The Nik Collection is now free."と明示されている通り、無償化されていますので特に気にする必要は無さそうです。
nikcollection-full-1.2.11.exeを実行後、表示される言語選択ダイアログで言語を選択しOKを押下
内容を確認し、[次へ]を押下
ライセンスを確認し同意できるなら、[同意する]を押下
※利用規約とプライバシーポリシーは他のGoogleサービスと同じものが示されているが、使用統計情報の詳細のみNikCollection固有の記述有。
Google 利用規約 – ポリシーと規約 – Google
- プライバシーポリシー
プライバシー ポリシー – ポリシーと規約 – Google
- 使用統計情報の詳細
インストール先ディレクトリを指定し、[次へ]を押下
既にインストール済みのホストが表示されるので、[インストール]を押下
※どのホストにプラグインを導入するかを問うダイアログではない。このスクリーンショットのように複数ホストが表示されている場合でも、Ctrl押しながらPhotoshopとLightroomを同時選択する必要はない(というか、複数選択可能なUIではないためそんなことはできないが、表示された全てのホストに導入される)。
インストールが始まるのでプログレスバーを眺めつつ待機
完了表示に切り替わったことを確認し、[完了]を押下
Lightroom Plug-in追加確認
Photoshop Plug-in追加確認
起動すると、以下のようなツールが表示された。
メニューバーにも追加されている。
触ってみる
いずれも本当に触ってみただけで、使い込んでいない状態なので、とんでもなく勘違いなコメントをしている可能性がありますので、鵜呑みにしないようご注意ください。
Analog Efex Pro
公式曰く「昔ながらのカメラ、フィルム、レンズの雰囲気を楽しめます。」
画質云々やパラメータの自由度は別にして、スマートフォンの定番とも言えるフィルタ系アプリと同じ類っぽい感じ。個人的には使用機会はあまりなさそう。
Silver Efex Pro
公式曰く「暗室のイメージを元にしたコントロールにより、モノクロ写真の芸術を極めます。」
こちらもAnalog Efex同様にスマートフォンアプリの定番系っぽい感じ。名前からして銀塩写真をシミュレートしてる感じと思われる。
HDR Efex Pro
公式曰く「自然な表現から芸術的な効果まで、HDR 写真のあらゆる可能性を探求します。」
所謂HDR画像を創れる機能。1枚から生成するのと、複数枚画像から生成するのとどちらにも対応。個人的にはHDR生成ツールはPhotomatixが一番好みに近い調整が可能で好きなのだが、これも今後じっくり触ってみたい。
Dfine
公式曰く「お使いのカメラに合わせてノイズを低減し、画像を補正します。」
他のフィルタ系Plug-inと違ってノイズリダクションと地味な機能。縮小された全体表示だとよく解らないが、効果はスクリーンショット右下の等倍表示のズーム領域に注目。特に高感度撮影した画像で威力を発揮してくれるのではないかと期待。軽く触った限りではシャープネスが強めで、過去に体験したNeatImage程にはいい意味での衝撃は受けなかった。調整の勘所が解ってないためだと思うので、これも今後じっくり触ってみたい。
Color Efex Pro
公式曰く「色調補正、レタッチ、クリエイティブな効果を加えることができる包括的なフィルタセットです。」
これもスマートフォンの定番系に近い感じで、お手軽にエフェクトを加えたいときに使うのなら便利かも。真面目に調整するときはLightroom自体で行うし。
Viveza
公式曰く「複雑なマスクや範囲指定なしで、画像の色や色調を部分的に調整できます。」
まさにSnapseedっぽい。制御点を指定して、明るさやコントラスト、彩度などのパラメータが調整できる。
Sharpener Pro
公式曰く「プロが選ぶ画像シャープツールを使用して、隠れた細部の魅力を引き出します。」
Dfine同様に他のフィルタ系Plug-inと比較して地味だが、シャープネスを調整できる。Dfine同様に全体表示だとよく解らないが、効果はスクリーンショット右下のズーム領域に注目。
という感じで、個人的にはHDR Efex Pro, Dfine, Sharpener Pro辺りを今後掘り下げて使ってみたいツール群だと思った。
(2016/3/27追記ここから)
冒頭に対応するホストが必要と書いたものの、以下のようにインストールディレクトリにプラグインの実体である*.8bf以外に、実は*.exeも存在している。スタートメニューに追加されたりはしていないのだが、試しに直接exeを起動してみたところ、スタンドアロンでも起動した。但し、PhotoshopもLightroomもインストールされているPCで試行したため、本当にNik Collection単独で正常動作可能なのかは未確認(公式情報も見当たらず)。
C:\PROGRAM FILES\GOOGLE\NIK COLLECTION | Uninstall Nik Collection.exe +---Analog Efex Pro 2 | | Analog Efex Pro 2.8bf | | Analog Efex Pro 2.exe | \---Analog Efex Pro 2 (64-Bit) | Analog Efex Pro 2.8bf | Analog Efex Pro 2.exe +---Color Efex Pro 4 | | Color Efex Pro 4.8bf | | Color Efex Pro 4.exe | \---Color Efex Pro 4 (64-Bit) | Color Efex Pro 4.8bf | Color Efex Pro 4.exe +---Dfine 2 | | Background.8bf | | Dfine2.8bf | | Dfine2.exe | | FineStructures.8bf | | HotPixels.8bf | | Shadows.8bf | | Skin.8bf | | Sky.8bf | | StrongNoise.8bf | \---Dfine 2 (64-Bit) | Background.8bf | Dfine2.8bf | Dfine2.exe | FineStructures.8bf | HotPixels.8bf | Shadows.8bf | Skin.8bf | Sky.8bf | StrongNoise.8bf +---HDR Efex Pro 2 | | HDR Efex Pro 2.8bf | | HDR Efex Pro 2.exe | \---HDR Efex Pro 2 (64-Bit) | HDR Efex Pro 2.8bf | HDR Efex Pro 2.exe +---Sharpener Pro 3 | | SHP3OS.8bf | | SHP3OS.exe | | SHP3RPS.8bf | | SHP3RPS.exe | \---Sharpener Pro 3 (64-Bit) | SHP3OS.8bf | SHP3OS.exe | SHP3RPS.8bf | SHP3RPS.exe +---Silver Efex Pro 2 | | Silver Efex Pro 2.8bf | | Silver Efex Pro 2.exe | \---Silver Efex Pro 2 (64-Bit) | Silver Efex Pro 2.8bf | Silver Efex Pro 2.exe \---Viveza 2 | Viveza 2.exe | Viveza2.8bf \---Viveza 2 (64-Bit) Viveza 2.exe Viveza2.8bf
(2016/3/27追記ここまで)
(2016/7/1追記ここから)
PhotoshopやLightroomのインストールされていないマシンでも、Nik Collectionをインストールし、単独で動作することを確認。
但し、起動後に画像ファイルを読み込ませる手段が無いため、起動時に画像ファイルを指定する必要がある。
その方法は以下の投稿に記載。
wave.hatenablog.com
(2016/7/1追記ここまで)
以上。