一般コンシュマー向けのノイズキャンセリングイヤホンと言えば昔からSONYが強いですが、強いというかほぼ独占状態にあります。
普通のイヤホンのほとんどは、各社共通のピンアサインのステレオミニプラグを使用しているため、特殊仕様でない限りは基本的にどのメーカーの製品でも互換性があります。
が、ノイズキャンセリングイヤホンは独自規格のため、メーカーを超えた互換性はありません。
故に、ノイズキャンセリング対応WalkmanやXperiaを使用しているなら、SONY製ノイズキャンセリングイヤホンを使用する必要があります(ノイズキャンセル機能が不要なら普通のステレオミニプラグのイヤホンを使うこともできます)。
といた経緯もあってか、ノイズキャンセリング対応イヤホンって安くないんです。
オーディオに相当の拘りがあり各イヤホンの特性を理解したうえで、より高いグレードのノイズキャンセリング対応イヤホン・ヘッドフォンを購入するような方は、価格に納得して購入するのだと思いますが、とりあえずノイズキャンセリング機能付きで、快適に聴けるレベルのイヤホンなら何でもいいんだけど、といった感じのライトユーザにとってはケーブルを断線させてしまったり、紛失してしまった場合に単品で購入しようと思うと、普通のイヤホンとの価格差に怯んでしまうことになります。
WalkmanやXperiaで使えるノイズキャンセリング対応イヤホンはSONYしか作ってないわけで、どう探したって安いモデルは無いのです。
が、Amazonで「純正品」「バルク」を称する並行輸入品が安価に売られていることに気づきました。
SONYのノイズキャンセリング対応イヤホンが同梱されるのはSONY製品以外有り得ないわけで、バルク扱いで流通しているのがそもそも解せないのですが、試しに買ってみました。
買ったもの
XperiaのオプションとしてもラインアップされていたMDR-NC31E*1の純正品かつバルクを謳ったもので、私が購入した時点では白より黒が1.5倍ほど高かったので、白を購入しました。
SONY◆MDR-NC31E ノイズキャンセリング イヤホン【純正品・バルク】ホワイト [並行輸入品]
- 出版社/メーカー: SONY
- メディア: エレクトロニクス
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SONY◆MDR-NC31E ノイズキャンセリング イヤホン【純正品・バルク】ブラック [並行輸入品]
- 出版社/メーカー: SONY
- メディア: 付属品
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付属品
出荷時状態でイヤホン本体に装着されているイヤーピース以外に2セットのイヤーピースが付属していました。
内側がオレンジ色のイヤーピースがSサイズ、水色がLサイズ、装着済みの緑色がMサイズになっているようです。
ラベル表記
通常版のMDR-NC31Eを持っていないため、この表記から紛い物なのかどうかは私には判断できませんが、型番以外に製造番号(シリアルナンバー)も印字されており、本物っぽい印象を受けます。
なお、裏面には外袋と同じく製造国表記(Made in Malaysia)がありました。
ノイズキャンセリングイヤホン本体
イヤホン本体部分には傷防止と思われる保護ビニールが張られており、この辺りも本物っぽい印象を受けます。
マイク部分
ノイズキャンセルのためのマイクも当然付いてます。樹脂形成が荒いとかそういったこともなく、やはり本物っぽい感じです。
動作確認
Xperia Z3 CompactとWalkman NW-F885でノイズキャンセルが機能することを確認できました。
よく聞いている楽曲データを再生してみると、「あれ、こんな音だったっけ?」という印象を受けましたが、ClearAudio+を無効にして個別にセッティングを調整していると、馴染みのある音になってきました。
そもそもNW-F885にはMDR-NWNC33かMDR-NWNC200しかヘッドフォンの選択肢が無いので、ClearAudio+がMDR-NC31Eに適したプリセットになっていないのでしょう。
なお、Xperia Z3 Compactではプリインストールの音声レコーダアプリで、ノイズキャンセル用マイクを転用してバイノーラル録音ができることも確認できました。
まとめ
流通経路が判らないため怪しさを感じますが、モノ自体には不審な点は感じられず本物っぽいです。これが2000円程度なら全く不満はありません。
ちなみにeBayを探してみたら同様のMDR-NC31Eが似たような価格で大量に見つかりました。組織的に模造品を量産して荒稼ぎしようとするなら、最安エントリーモデルのMDR-NC31Eではなく、もっと高価な製品でやったほうが効率よさそうですから、やはり本物と考えていいのかもしれません。
SONYグループのどこかの国の子会社が販促のために、本来付属しないモデルにノイズキャンセリングイヤホンをおまけでバラまくために作ったのが大量に余ったとか、下請け製造工場が本物の部材を不正流用して横流ししたとか、あるいは単に在庫処分的なルートで流れてきたとか、いろいろな可能性が想像できますが、事実はSONYにしか分かりません。
以上。