「2013年日本の歴史的カメラ」に見るセンサ供給元についての考察

Impress Watchに以下の記事が掲載された。

2013年の「日本の歴史的カメラ」10機種が発表 - デジカメ Watch

 

個人的には発売前予約までして入手したRICOH GRが入っていないのが意外であったが、対象製品は

 

といった顔ぶれである。

こう見るとSONYから4モデルと、メーカーに偏りのある選定のようにも思える。さらに、ペンタックスリコーイメージング改めリコーイメージング(この社名変更も2013年)はK-3とTHETAの2モデルが選定されている。ここで、GRも対象製品としてしまうとRICOHで3モデルとなる。これではNIKONCANONといったいわゆるカメラ系メーカが各1モデルであることから、相対的に失速感を与えてしまう可能性がある。という政治的配慮があったのだろうかと想像してしまう。(OLYMPUSに至っては対象モデルが無い状況である。)

ちなみにGRと同様に、単焦点レンズとAPS-Cセンサ搭載コンパクト機のCoolpix Aが対象から外れているのは、NIKONCANONとで差を付けたくないという政治的配慮が見え隠れする気がする。(同じ理由でDfも外されたのであろうか。)

なお、SONYについてはQX100/QX10、α7R/α7はそれぞれが姉妹機種であるため、偏りを追求されても(誰にだ)、事実上2モデルであるとやんわりと回避できるのであろう。

 

長いがここまでは前置きであり、以下本題。
これらのセンサの供給元について調べてみると、以下の通り。

ここにGR、Coolpix A、Dfなどが入ってしまうと、センササプライヤとしてのSONY無双っぷりが際立つことになる。(ちなみにFUJIFILMは過去のスーパーCCDハニカムSRなどの世代で、自社設計だが製造はSONYであったことが過去のリコール問題で明らかになっているが現在はどこが製造しているのだろうか。)

なお、OLYMPUS製品が受賞していないが、OM-Dや新しいPENシリーズなどはSONY製センサー搭載であることが明言されている。両社の業務資本提携は昨年から発表されているので、この関係は今後も継続的に続くことが見込まれる。

以上より、2013年のカメラシーンSONYが最終製品メーカー、センサ供給元そのどちらとしても奮闘していることが把握できた。

 

なお、SONY以外の日本の主要なカメラ向けイメージセンササプライヤとしてはPANASONIC、RENESAS、SHARPTOSHIBA辺りが有名であるが、LCDPDPと同じ道を歩まないで欲しいと切に願う。

いわゆるカメラ向けとしてSONY無双なら、生き残りのためにスマホ向けのカメラモジュールや、あるいは自動車のバックモニタカメラや、衝突回避システム向けのステレオカメラに特化するなどの変化が必要であろうが、いずれの用途にしても国内で殴り合いしている場合ではないだろう。

グローバルにはOmniVisionやSAMSUNG等、競合は多いのだ。

 

考察、以上。