ASUS Zenfoneシリーズは国内でもメジャーなSIMロックフリースマートフォンの1つですが、新たにZenfone3シリーズが発表されました。
今回発表されたのは、Zenfone3(無印)、Zenfone3 Deluxe、Zenfone3 Ultraの3モデル。
従来のZenfoneは比較的ハイスペック寄りのモデルはIntel Atomプロセッサを搭載していた感がありますが、今回はいずれもSnapdragonとなっています。
恐らく先のIntelによるAtomの打ち切り発表も関連しているのでしょう。
日本のASUS公式には未だ情報が掲載されていないため、海外サイトからカメラ機能を中心に見てみたいと思います。
Zenfone 3
- Pixel Master 3.0
- 16MP pictures
- 4K videos
- f/2.0 aperture
- 6P Largan lens
- 0.03s TriTech AF
- OIS&EIS pictures & videos
- Sapphire lens protection
ミッドレンジながら4K動画撮影に対応。国内のキャリア端末では4K動画撮影対応モデルが多く発売されていますが、ミッドレンジのSIMロックフリー端末では珍しいような気がします。
"6P Largan lens"が何だか解らなかったのですが、検索してみるとLarganというのは1987年創業の台湾のレンズメーカー大立光电股份有限公司(Largan Precision Co.,Ltd)のことらしいです。
また、6Pは6 element Plastic lensの略っぽいです。Sapphire lens protectionと謳っているので、最外部はサファイヤで保護される訳で、プラスチックレンズの写りはともかくとして耐久性には不安はなさそうです。
従来機のZenfone2やApple iPhoneにもレンズ供給しているサプライヤーのようですね。
【技術経営】日本企業が台湾製スマホのカメラレンズ受注に成功した理由とは | nikkei BPnet 〈日経BPネット〉:日経BPオールジャンルまとめ読みサイト
【EMS/ODM】 次世代iPhone用レンズ、Larganが8割受注 デュアルレンズ準備も急ピッチ - EMSOne中国電子・電気・通信市場情報からEMS情報まで毎日更新! - www.emsodm.com
なお、この無印Zenfone3はDeluxeやUltraと異なり、搭載イメージセンサは公式には明らかにされていなさそうです。が、海外サイトによるとSONY IMX298らしいです。
Asus Zenfone 3 family hands-on - Android Authority
IMX298と言えばXiaomiの最新フラグシップMi5にも搭載されており、訴求されているカメラ機能もよく似ています。
画素数以外は後述のDeluxe/UltraのIMX318と同様のカメラ機能がZenfone3(無印)でも訴求されており、それらはイメージセンサ依存の機能も多く含まれています。
故に、Zenfone3(無印)もIMX298ではなかったとしても、SONYのExmorRSシリーズに類する積層型センサであることはおそらく間違いなさそうです。
- TriTech AF
- 0.03s laser AF
- 0.03s phase detection AF
- Precise continuous AF
レーザーAF、位相差AF、コンティニュアスAFの3つの技術でTriTechということらしい。曰く、
up to ten times (10x) faster than the blink of your eye!
ということで、瞬きの10倍早いオートフォーカスだと言っています。
- OIS&EIS
- 4 axis OIS
- 8 direction OIS compensation
- 4 Stops OIS stabilization
- 3 axis EIS
- 6 direction EIS compensation
4軸8方向の4段分の光学式手ぶれ補正(OIS)と、3軸6方向の電子式手振れ補正(EIS)を謳っています。
各軸の+/-の移動方向で軸数×2のdirectionになってるのだと思うのだけど、わざわざ書いてる意味が解らんのですが。それよか各軸の内訳を書いてほしい。
本当に4段分の補正効果があるならOM-D E-M1相当の補正効果ということになるけれど、どこまで素直に信じていいのやら。
なお、
While shooting photos, the four-axis optical image stabilizer (OIS) senses and prevents your hand movements from blurring photos. And for videos, a three-axis electronic image stabilizer (EIS) keeps your handheld videos rock steady.
ということで、静止画はOIS、動画はEISという棲み分けになっているようです。
Zenfone 3 Deluxe
- Pixel Master 3.0
- 23MP pictures
- 92MP Super Resolution
- f/2.0 aperture
- 6P Largan lens
- 0.03s TriTech AF
- OIS&EIS pictures & videos
- Sapphire lens protection
無印と大きく異なるのは、23MPセンサに強化されている点でしょうか。
このイメージセンサはオフィシャルサイトには明示されていないものの、発表会のプレゼンでSONY IMX318と明らかにされています。
IMX318が機能として持つ位相差AFや電子式手振れ補正などが、Zenfoneに活用されているようですね。
Sony Japan | ニュースリリース | 小型(1/2.6型)で2250万画素を実現、ハイブリットAF等を内蔵したイメージセンサーを商品化
ちなみに、IMX318の仕様から電子式手振れ補正の3軸は、角度ブレのピッチ、ヨーと回転ブレのロールということになりそうです。
なお、超解像92MPが訴求されていますが、オリジナル(23MP)の4倍になっており、無印Zenfone3も同じくオリジナル(16MP)の4倍の超解像64MPに対応しています。
また、4K videoの表記がありませんが、Specificationsページには"4K video recording"の表記があるので、4K動画撮影にも対応していると思われます。
- TriTech AF
- 0.03s laser AF
- 0.03s phase detection AF
- Precise continuous AF
無印と同じ。
- OIS&EIS
- 4 axis OIS
- 8 direction OIS compensation
- 4 Stops OIS stabilization
- 3 axis EIS
- 6 direction EIS compensation
無印と同じ。
Zenfone 3 Ultra
- Pixel Master 3.0
- 23MP pictures
- f/2.0 aperture
- 92MP Super Resolution
- 6P Largan lens
- 0.03s TriTech AF
- OIS&EIS pictures & videos
Deluxeとほぼ同じながら、"Sapphire lens protection"が消えています。プラレンズ剥き出しということはないと期待したいですが、どうなんでしょうか?
なお、こちらもIMX318とされていますが、Deluxeと異なりSpecificationsには"Full HD Video recording 1080p @30 FPS"と記載されています。誤記でなければFullHD止まりで4K撮影非対応ということになってしまいます。
廉価なスマートフォンの中には、センサ自体は4K出力に対応していても、4K撮影機能を持たないモデルも存在しているので、廉価ではないのにUltraもそうなのでしょうか?
- TriTech AF
- 0.03s laser AF
- 0.03s phase detection AF
- Precise continuous AF
無印と同じ。
- OIS&EIS
- 4 axis OIS
- 8 direction OIS compensation
- 4 Stops OIS stabilization
- 3 axis EIS
- 6 direction EIS compensation
無印と同じ。
以上。