2019年10月からKIOXIAとして再スタートした旧・東芝メモリ株式会社のマイクロSDが流通していることを以下の投稿でご紹介しました。
当時は製品パッケージ及びマイクロSD本体にTOSHIBAロゴが使われていたり、URLもtoshiba-personalstorage.netドメインが使われており、パッケージ裏面だけにKIOXIAの表記がありました。
wave.hatenablog.com
あれから時間は流れ、KIOXIAに変わって丁度1年ほどが経過したことになりますが、現在では東芝ロゴや東芝を示す表記が完全に消滅した製品が流通しているようです。
パッケージ
海外版製品(LMEX1L032GG4)で、容量32GBと今となっては大容量とは言えませんが、秋葉原の店頭で僅か300円(税別)で購入したものです。シングルボードコンピュータのOS等を格納しておくのには適切な容量です。
ブルーを基調とした爽やかなデザインにリニューアルされ、東芝ロゴはもちろん、URLや説明文など、あらゆる文字列中から東芝表記が完全に無くなっているのが判ります。
※ドイツ・デュッセルドルフの連絡先だけが"EU Contact"として記載されていますので、海外版の中でも欧州向け製品のようです。
型番
外観デザインだけではなく、型番体系も旧・東芝メモリの時代のTHN-***からLMEX***に変わったようです。
マイクロSDカード本体
旧・東芝ブランド時代との外観比較
旧・東芝時代のSDカードではEXCERIAは高付加価値製品(主に高速な製品)に付与されるブランド名で、安価な低速製品には単にTOSHIBAロゴが表示されているのみで、EXCERIAブランドではありませんでした。が、現在流通している東芝表記が消滅したKIOXIAのSDカードは、高付加価値製品ではなくても全てEXCERIAブランドになるようです。
KIOXIA 32GB microSDHC UHS-I U1 (LMEX1L032GG4)のパッケージ裏面には以下のようにRead 100MB/sでWriteはReadより遅いとだけ書かれており、Write速度が全く解りません。
Reed speed up to 100MB/s (*2)
*2 Based on out test result. Write speed is lower than read speed. (1MB/s = 1,000,000 byte/s)
Crystal Disk Markによるベンチマーク結果は以下のようになりました。
十分価格に見合ったパフォーマンスだと思いますが、Sequential Writeがいまいちな感じです。
なお、Panasonic Let'snote NX3内蔵の内部PCI-E接続UHS-I対応SDカードスロット*4を使用した場合、何故か激しく性能劣化しました。
Toshiba, SandiskとともにSD Association設立メンバーのPanasonicが自社PCに変なSDコントローラを採用するとは考えにくく、ちょっと解せない結果となりました。
CID
外観上は東芝の面影が完全に消滅しましたが、カード内部のCIDレジスタ情報を確認してみると、製造元IDは0x02で旧・東芝時代から変化していませんでした。故にデバイス側からMIDを取得して東芝製とKIOXIA製をソフトウェアで識別するのは不可能です*5。
- [MID] Manufacturer ID
- 0x02
以上。