YI M1 firmware version 3.0-intへupdateした

 YI M1のファームウェアをVersion 3.0-intへupdateしました。
YI M1 V3.0-intダウンロードページ

 ダウンロードページやRelease Noteによれば、2017/10/30にリリースされたようです。
 

変更点

 以下の内容の新規実装及び修正が為されているようです。

  • NEW
  1. Added exposure control in the mode P/A/S/M for video capture
  2. Added AF/MF control for video capture
  3. Added RAW+JPG format for still capture
  4. Added still image option in Time Lapse
  5. Added the option to shoot 1-3 images when using the self-timer function with an initial 2 second or 10 second timer setting
  6. Added a histogram in live view mode for both still and video capture
  7. Added new focus viewing modes with improved image quality including: 6x, 8x and 10x magnification in MF mode
  8. Added 2 ways to show the Metering mode in the UI
  9. Added the user guide (Restoring factory settings to view)
  10. Added multiple selection of images for deletion.
  11. Added 2 new options for the display grid
  12. AE algorithm optimization
  13. Master Guide template display logic optimized
  14. Improved AF speed
  • Fixed

Fixed some known bugs, and improved the overall stability of the system.

  • Changed

Change the thumbnails in each screen from 9 to 12 images.

 フルオートでしか撮影できないことが個人的に最大の不満だった動画機能で、ついにマニュアルコントロールが可能になりました!動画撮影時にもP/A/S/Mの各露出モードが使用可能ですし、フォーカスもAF/MF切り替え可能となっています。
 また、タイムラプス機能は映像でしか記録できなかったものが、(RAWも設定可能な)静止画でも記録可能となり、所謂インターバル撮影機能に昇華しました。
 これで私が欲しい機能は概ね搭載された状態となりました。
 そのほかタイマー撮影時の撮影枚数が1枚だけではなく3枚まで設定可能になったり、ライブビューにヒストグラム表示が可能になったり、MF時に6倍/8倍/10倍に拡大可能になったりするなど、細かい点での使い勝手が良くなる改良も行われています。
 

更新後Exif

 今回も更新前後で特に目立った変化はないようですが、Softwareタグは変わっています。
 V2.0-intではASDK-00129でしたが、V3.0-intではASDK-00139と記録されています。

Software : ASDK-00139

 

雑感

 変更点にはAFスピードの改善が挙げられていますが、個人的には体感できないレベルだと思います。レンズにもよりますが(特に望遠系は悲惨)、相変わらず精度もいまいちなことが多い印象です。
 
 なお、今回実装された動画のマニュアル撮影モードに入るには録画ボタンを2秒以上押し続けることが必要ですが、それより短いと従来のフルオートでの動画撮影が始まります。
 このため、マニュアル動画撮影モードに切り替えたつもりでも押し込みが短いと、フルオートで動画撮影が始まっていたりすることがあります。
 マニュアル動画撮影モード(に切り替わっているつもりで)でフレーミングし、録画を開始するつもりで再度録画ボタンを押したらフルオートで撮影されていた録画が停止し、被写体の航空機は飛び去ってしまったという失敗をしました。
 被写体を追尾する前に、液晶モニタ内でマニュアル動画撮影モードに確実に切り替わったことを確認する癖をつけないと、同様の失敗を繰り返しそうで怖いです。
 
 また、マニュアル動画撮影モードから静止画撮影モードに切り替えると、マニュアル動画撮影モードに切り替える前の静止画撮影モードの設定状態にかかわらずアスペクト比16:9のJPEGで撮影されてしまいます(バグだと思うけれど、仕様と言われればそれまで)。
 マニュアル動画撮影モードから静止画撮影モードに戻ってきたら、必ずRAWに切り替える癖も付けないと、不本意な16:9のJPEGを量産してしまうことになります。
 
 そういえば、以下の投稿に記した画像外周部のデータが壊れている問題は今回のFixed some known bugsに含まれているようで、しれっと解消されています。
wave.hatenablog.com
 
 最後に、Update前のYI M1に取り付けたことが無いのでV3.0-intの問題かは不明ですが、LUMIX G VARIO 45-200/F4.0-5.6を装着して撮影したところ、以下のように異常な画像が記録される事態に遭遇しています(発生条件不明、正常画像として挙げたのは画像処理でどうにかしたわけではなく、異常画像の前後にたまたま撮影していた類似画像)。撮影時のライブビューには異常は無く、帰宅後に撮影画像をチェックすると異常に気付くので、失敗できない撮影には怖くて使えません。

正常画像(normal image) 異常画像(abnormal image)
f:id:kachine:20171104140753j:plain f:id:kachine:20171104140741j:plain
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 といった感じで、まだまだソフトウェアのツメは甘く国内カメラメーカーの脅威にはなりそうにありませんが、逆に圧倒的な低価格は国内メーカーは真似できないでしょう。
 既存機能の改善はもとより、ソフトウェアで実現可能な機能は順次追加実装されるという良き時代のGR DigitalシリーズのようなFirmware Update体制は非常に好感できます。
 どこまでこのカメラが進化するのか、気長に楽しめそうです。
 



以上。