gooSimsellerで投げ売りに近い価格だったため、FRONTIER PHONE FR7101AKを買ってしまいました。
購入前に軽く調べてみた感じでは、DSDSの待受けに不具合があるような書き込みが各所で見受けられましたが、アップデートで解消したという書き込みも最近見かけたので、今なら不具合解消されているのではないかと期待しつつ、もしDSDSが使えなくても、カメラ画像のRAW記録に対応していることが公式に謳われているので、多少は遊べるのではないかとも思えるので購入してみました。
FRONTIER PHONE FR7101AKとは
そもそもFR7101AKを知っているという人は少ないでしょうし、FRONTIER自体知らないという人も多いのではないでしょうか。
主観ではFRONTIERというブランドに知名度があるとは思えませんが、BTO PCを手掛けているFRONTIERブランドのAndroidスマートフォンです。
ノートPC/タブレット・スマートフォン/FR7101AK - BTOパソコン通販のFRONTIER
かつてはフロンティア神代を名乗っていたメーカーですが、ヤマダ電機の連結子会社になった後、吸収合併され消滅。そして、同じくヤマダ電機子会社のインバースネットがFRONTIERの事業を継承したという歴史ある(?)ブランドです。
事業継承のお知らせ | BTOパソコン オンラインストア FRONTIER 〜 BTOパソコン通販・販売・購入ならお任せください 〜
そういった経緯もあってかヤマダ電機とは縁の深いFRONTIERブランドですが、FR7101AKもヤマダ電機が手掛けるオリジナルスマートフォンブランドのEveryphoneの中のEveryphone HG(High Grade)と(プリインストールアプリなどは異なるものの)同一ハードウェアのようです。
なお、FR7101AKは同じ型番でありながら販路によってバッテリ容量の異なる2モデルが流通しているようで、私が購入したgooSimsellerで販売されているものは3000mAhのバッテリ容量ですが、フロンティアダイレクトで販売されているものは2000mAhと表記されています。
ちなみに、FR7101AKはUlefone GeminiやMicromax E4815と同等の外観をしており、スペックも類似していますので、いずれも深センあたりのODMメーカーが設計・製造を手掛けているのではないかと推測されます。
外観
マイナー機種だけあってレビューもあまり見当たらないため一応掲載しておきます。
個人的な印象としては、良くも悪くも特徴のないシンプルな黒いスマートフォンといった感じです。
前面
箱から取り出したままの状態ですが、画面右上に"Please peel off this mask after application completed"と書かれた液晶保護フィルムの保護シートを剥がすためのシールが貼られています。出荷時状態で液晶保護フィルムが貼られており、既に"application completed"なので単に剥がすだけです。
なお、液晶表面は微妙にラウンドエッジタイプのようで、貼られている液晶保護フィルムの外周部が浮いた状態となってしまっています。
裏面
ボタンの機能説明とデュアルSIMスロットの配置の説明に加えて、一見して明らかなデュアルカメラの配置の説明が印刷された透明シートが貼られた状態で出荷されています。
このシートにはさらに各SIMスロットに対応した2つのIMEI番号とS/Nが印刷された白いシールが貼られています(FRONTIERロゴは本体に印刷されているため、透明シートを剥がしても消えません)。
なお、裏面はプラスチックにメタル調の塗装がされているわけではなく、恐らく金属素材で出来ているように感じますが、上端および下端のパーツについては樹脂製のような気がします。
指紋センサー付近
ホームボタンに指紋センサーが組み込まれているタイプで、ホームボタンとしては物理的に押し込むことが可能です。両脇の"・"が薄く見える部分はタッチキー(物理的には押し込めない)となっており、戻るボタンとマルチタスクボタンとして機能します(左右の機能配置は設定で入れ替え可能)。
また、画像中ではケーブルが刺さっています*1が、USB type-Cコネクタを搭載しています。
カメラ付近
カメラアプリを起動して確認したところ、上側(画像では右側)のカメラがメインカメラのようです。下側のカメラは恐らくデュアルカメラモードの時にしか機能しません。
レンズ部が突起しており、固い円形のパーツで装飾(補強?)されているため、他のスマートフォンやモバイルバッテリなどを重ねて持つと傷が付きそうなので、注意が必要かもしれません。
端末情報(出荷時状態)
設定アプリから確認できる出荷時状態の端末情報は以下の通り。
"端末情報"なのに、タイトルが"端末の状態"と表示されていたり、認証情報や製造元が日本語化されていなかったりと、実用上問題は感じませんがローカライズが中途半端です。
Androidバージョン | 7.0 |
---|---|
Androidセキュリティパッチレベル | 2017/4/5 |
ベースバンドバージョン | MOLY.LR11.W1603.MD.MP.V35.4.P21, 2017/04/07 20:37 |
カーネルバージョン | 3.18.35 builder2014@server #1 Wed Apr 19 22:12:36 CST 2017 |
ビルド番号 | FR7101AK-7.0-FRONTIER-19042017-V1.2 |
アップデート
冒頭でも触れましたが、FR7101AKはDSDSの待受けに不具合があるよう*3です。アップデートで解消される旨の書き込みが散見されたため、まずはアップデートしようと思います。
システムアップデート
[アップデートをチェック]ボタンを押しても"お使いのシステムは最新の状態です。"と表示されます。数回試行してみましたが、変化はありませんでした。
ワイヤレスアップデート
1. "現在のバージョン: FR7101AK-7.0-FRONTIER-19042017-V1.2"(端末情報画面のビルド番号と同じ)と表示されていますので、[最新バージョンのファイルがあるか確認します]を押します。
2. "ネットワークの接続ができませんでした"と表示されアップデート確認ができませんでした*4。何度か[最新バージョンのファイルがあるか確認します]を押して再試行します。
3. 特に何のダイアログも出ずに唐突にダウンロードが始まります(スクリーンショット中で5%と表示されているのがダウンロードの進捗率のようです)ので、ダウンロード完了まで待ちます。
4. 100%表示になると、画面下のボタンが[今すぐ更新する]に変わるので、これを押します。
5. 時間かかる旨とバッテリ残量の注意が表示されるので[OK]を押します。
アップデートが開始され、しばらくした後に再起動されます。
なお、アップデート完了後に、再度ワイヤレスアップデートを試行すると、"お使いの携帯はすでに最新のバージョンです"と表示されるため、これ以上のアップデートは現時点では提供されていないようです。
端末情報(アップデート後)
ローカライズが怪しいのはアップデート後も相変わらずです。
出荷時状態 | Update後 | |
---|---|---|
Androidバージョン | 7.0 | 7.0 |
Androidセキュリティパッチレベル | 2017/4/5 | 2017/8/5 |
ベースバンドバージョン | MOLY.LR11.W1603.MD.MP.V35.4.P21, 2017/04/07 20:37 | MOLY.LR11.W1603.MD.MP.V35.4.P39, 2017/08/25 19:39 |
カーネルバージョン | 3.18.35 builder2014@server #1 Wed Apr 19 22:12:36 CST 2017 |
3.18.35 builder2050@server #1 Sat Aug 26 19:18:18 CST 2017 |
ビルド番号 | FR7101AK-7.0-FRONTIER-19042017-V1.2 | FR7101AK-7.0-FRONTIER-25082017-V1.7 |
ベースバンドバージョンが上がっていますので、これにDSDS不具合の修正が含まれているのだと推測されます。
なお、カーネルバージョンはタイムスタンプしか変わっていないので、恐らく同じなのでしょうけれど、ビルド番号はV1.2→V1.7とだいぶ進んでいます。
セキュリティパッチレベルについては4カ月ほど新しくなりましたが、この時点では2017年末に話題になったWiFiのWPA2認証の脆弱性(KRACK)の修正が行われていませんので、更なるアップデートの提供が待たれます。
技適認証
前述のようにFR7101AKの出身は中華スマホと同じと思われますので、念のため確認しておきます。
Certification Info画面から技適マークを表示することができます。
技術基準適合証明認証番号 | 205-170276 |
技術基準適合認定認証番号 | AD 17 0004 205 |
念のため総務省のサイトで検索をかけてみます。
総務省 電波利用ホームページ | 技術基準適合証明等を受けた機器の検索
技術基準適合証明、技術基準適合認定のいずれの番号でもヒットしません…。
"FR7101AK"や"FRONTIER PHONE"といった語句を型式又は名称に指定してもヒットしません…。
"インバースネット"を氏名又は名称に指定して検索すると、EveryPhoneがいくつか表示されますが、FR7101AKらしき機器はヒットしません…。
まさか、技適認証取得してない?と、疑念を抱きつつ、今度はGoogle検索でAD170004205を検索してみると、総務省の以下のPDFがヒットしました。
http://www.soumu.go.jp/main_content/000541328.pdf
設計認証番号AD170004205としてFR7101AKとEP171HGが認証を受けていることが判ります(EP171HGはEveryphone HGなので、やはり両モデルが同一ハードウェアであることがここからも明らかです)。
蛇足ながら上記PDFにはName of the CAB: Element Materials Technology Warwick Ltdと記されており、国外適合性評価機関(CAB)のElement Materials Technology Warwick Ltdの相互承認を得たということのようです(だから総務省のサイトで検索してもヒットしないんでしょうかね?)。
海外の評価機関で認証を得ることでコストを抑えたいとかそんな意図があるんでしょうか。と、てっきり深セン辺りの会社だと思っていたら、この会社はイギリス企業みたいですね。
UK Environmental Testing Services | Element Materials Technology
というわけで、技術基準適合認定の方は認証が確認できましたが、技術基準適合証明の方は調べ方が悪いのかどう探しても見つけることできませんでした。
多分続きます…。
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