HP mt46 Mobile Thin ClientのSSD交換
HP mt46 Mobile Thin Clientを分解してSSD交換したので分解手順と内部画像のメモを残しておきます。
** 分解
底板を外すにあたって、隠しネジのような物はありませんので見えているネジを全て外します。底板からネジが脱落しない構造のため、どのネジがどこのネジかメモしておくような必要もない親切設計です。が、昨今の薄型ノートPCと同様にネジ以外にツメでも固定されていますのでネジを緩めただけでは底板は取り外せません。
全てのネジを完全に緩めた後で、以下のようなスマートフォンの分解に使用するようなギターピック状の三角形のプラスチック片を使用してツメを外しながら底板を取り外す必要があります(プラスチック製の薄いカードで代用することもできるかも知れません)。
底板のツメ位置
↑画像上側が液晶ヒンジ側になります。ツメが存在する位置に〇印を付けていますが、実機を閉じた後に画像だけを見ながら印を付けたので間違いがあるかもしれません。
液晶ヒンジ側から外すと作業しやすいと思いますが、最初に外した2か所のツメを折ってしまいました。
内部全体図
↑画像上側が液晶ヒンジ側で、マザーボードが存在します。手前側にはバッテリが配置されています。ところで、手前側には樹脂製のツメが無く、底板を滑り込ませるような構造になっているのですが、バッテリが経年劣化で膨張したような場合にも底板がたわんで安全に膨張できるような設計意図があるのかもしれません(ネジを減らしてツメが多いのも同様の理由だったりするのでしょうか?)。
閑話休題、画像左側の縦長の金属プレートでシールドされた内部にM.2 SSDが存在します。その右側の横長の金属プレートでシールドされた内部にはSO-DIMMが2スロット存在します(メモリは標準でDDR4-3200 SO-DIMMが4GB×2枚のデュアルチャネル構成で8GBとなっているはずです)。シールドは工具を使わず手で外せます。
M.2スロット付近(出荷時状態)
↑シールドを取り外すとSSDが確認できます。なお、サーマルパッドのような物は貼付けされていないことから、シールドはヒートシンクを兼ねておらず単なるシールドです。出荷時から装着されていたのはSamsung PM881 128GB (MZNLH128HBHQ-000H1)でM.2 SATA接続のSSDです。mt46のベースモデルと思われるElitebook 845 G7ではNVMe接続のSSDが利用可能であることから、mt46のマザーボードもNVMe対応であろうと考えられます、実際にNVMeのSSDに乾燥してみました。
NVMe SSDに換装
↑元のM.2 SATAのSSDを取り外し、PCIe Gen3x4 NVMeの激安SSDとして有名なSUNEAST SE900 1TBに換装し、正常動作しています。
wave.hatenablog.comその他
Mobile Thin Clientを名乗っていますがベースモデルはElitebook 845 G7だと思われます。
↑筐体には普通にELITEBOOKロゴがあります。天板のhpロゴもPROBOOKのものではなくELITEBOOKのhpロゴです*1。
↑Thin ClientなのにBANG&OLUFSENのスピーカーを内蔵しています。オーディオ機器のそれとは別物ですが、薄型ノートPC内蔵スピーカーにしては良好な音が鳴ります*2。
また、標準では45WのACアダプタが添付されており、専用ACアダプタでの駆動が前提となっているようです。USB-C経由での充電可否は特に明記されていないようですが、個人的に試したところUSB-PD対応65WクラスのACアダプタとUSB-PD100Wまで対応のケーブルで動作しています。
wave.hatenablog.com
以上。