DELL Latitude 5290のSSD交換

 DELLのビジネスモバイルノートPCシリーズのLatitude 5290のSSDを交換したので内部構造を残しておきます。
 

前提

 この投稿で言うLatitude 5290は、Latitude 5290 2in1ではなく、通常のクラムシェル型ノートPCのLatitude 5290です。
 また、Latitude 5290には7th Gen Core iシリーズ搭載モデルと、8th Gen Core iシリーズ搭載モデルが混在しますが、8th Genの方です。
 

分解

 隠しネジは無く、底面に見えているネジを外すと底板が外せます。但し、昨今の薄型ノートPCと同様にツメも併用されているので、ネジを外した後に以下のようなギターピック状の工具でツメを外す必要があります(薄いプラスチックカードで代用できるかもしれません)。

 

内部

Latitude 5290 internal view
  • 中身は一般的なノートPCとさほど違いはなく、液晶ヒンジ側にマザーボードが、パームレスト側にバッテリが配置されている
  • Latitude 5290は激薄ではないながらも比較的薄型のモバイルノートPCだが、メモリがマザーボードにはんだ付けされているパターンではなく、DDR4メモリスロットが2つ存在
  • M.2 SATA接続のSSDが標準搭載されていたが、NVMe接続のSSDにも対応しており、NVMe SSDに換装後も安定動作している
    • 隣にはUSATA1とシルク印刷された未接続の一般的ではない形状のコネクタがあり、内部の空いている空間と合わせて察するに2.5inch HDD搭載モデルでは専用フレキケーブルでこのコネクタに接続すると思われる*1
  • WWAN用のM.2コネクタも存在するが、LTEモデル以外ではSIMスロットが無いため後付けでLTE化することは困難
  • RTC/CMOS用バッテリはCR2032が使用されている
  • リチウムイオンバッテリの型番はGJKNXで、セルは中国製(組み立ても中国)、68Wh、DC7.6V(なので単純計算すると約8947mAhになるものの、PSEマークの隣には8500mAhと表示されている)

 

その他

  • ステレオスピーカー内蔵でビジネスノートにしてはやたら音が良い
    • ノートPC内蔵のステレオスピーカーだけではこんな音にならないのではと思ったら、WAVESのMaxxAudio Proという音響補正ソフトが入っている*2
    • MaxxAudioを無効化すると一般的なステレオスピーカー搭載ノートPCの音になる*3
    • 大昔のSONY VAIOに入っていたWAVESの音響補正ソフトの実体はVSTプラグインとして実装されており、DAWから使用することもできたが、DELLのはVSTではない
    • (クリエイティブ向けではなく)特に何も考えずとも音楽や動画再生時に良好な出音を狙った意図と思われる
  • マニュアルではUSB type-Cポートからの充電可否には触れられていない*4が、65WのUSB-PDチャージャー*5で充電出来た
    • DELL純正の重くてデカイACアダプタ(65W)を持ち歩かなくても良い!

wave.hatenablog.com
 



以上。

*1:M.2 SSD搭載モデルにはこのケーブルは付属してない。

*2:WindowsクリーンインストールしてもMaxxAudio Proは自動で入る

*3:それでもモノラルスピーカーでただ音が鳴るだけのLet'snote NXとかSZとは雲泥の差。

*4:Latitude 5290 2in1の方にはtype-Cポートからの充電について記述が見つかる。

*5:と、eMarker付き100W対応ケーブル