g07+とg07の比較
2017/3/27にDSDS対応SIMロックフリースマートフォンg07+が「gooのスマホ」シリーズをリリースしているNTTレゾナントから発表されました。前モデルg07は日本国内で合法的に利用可能な技適マークのあるスマートフォンで、最も安価なDSDS対応モデルとして知られていました。
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本投稿ではg07+とg07の差異を拾ってみたいと思います。
スペック差異(公表値)
g07+もg07と同様に供給元はCoviaとなっています。同社のサイトで公表されているスペック情報を集約すると下表のようになります。
g07+ | covia
g07 | covia
項目 | g07+ | g07 |
---|---|---|
OS | Android 6.0 marshmallow ※Android 7.0アップデート保証 |
←同左 |
プロセッサ | MT6750T オクタコア Cortex-A53 1.5GHz x 4, 1.0GHz x 4 |
←同左 |
メモリ | RAM: 3GB Flash ROM: 32GB | ←同左 |
LTE対応バンド | B1(2100),B3(1800),B8(900),B19(800) | ←同左 |
CDMA2000対応バンド | BC0(800),BC6(2000) | 非対応 |
W-CDMA対応バンド | B1(2100),B6(800),B8(900) | ←同左 |
GSM対応バンド | 850,900,1800,1900MHz | ←同左 |
無線LAN | IEEE802.11 a/b/g/n準拠(2.4GHz / 5GHz) | ←同左 |
Bluetooth | Bluetooth 4.1+HS(High Speed) | ←同左 |
SIMスロット | DSDS対応 micro SIM x 1, nano SIM(microSDと排他利用) x 1 | ←同左 |
画面 | 5.5インチ フルHD(1920 x 1080)IPS液晶 | ←同左 |
液晶ガラス供給元 | AGC旭硝子(Dragontrail) | ←同左 |
液晶パネル供給元 | SHARP(IGZOパネル) | 非公表 |
カメラ | メインカメラ:1300万画素, フロントカメラ:800万画素 | ←同左 |
イメージセンサ供給元 | SONY | ←同左 |
GPS | GNSS:GPS/GLONASS/A-GPS | ←同左 |
磁気センサ | g07より高パフォーマンスの電子コンパスを搭載 | 搭載 |
指紋認証センサ | 搭載 | ←同左 |
USB | USB Type-C OTG (USB 2.0)端子 | ←同左 |
サイズ | (高さ)152 x (幅)75.6 x (奥行)7.9㎜ ※突起部除く | ←同左 |
重量 | 約150g | ←同左 |
バッテリ | リチウムイオン 3,000mAh | ←同左 |
スペック差異(メディア情報)
Coviaのサイトには記載が見当たりませんが、メディアでは以下の点が報じられています。
Impress
ケータイWatchでは以下の改善点が報じられています。
タッチパネルも改善を施し、より精度の高い操作が可能
カメラは赤外線カットフィルターを搭載し、より自然な写真を撮影できる
筐体ではアルミ加工の品質を「g07」より高品質なものとし、質感を向上
ITmedia
ITmediaにはImpressと同様の情報に加え、以下の情報も記載されていました。これは改善点というわけでもなく(g07も同様なのかも不明ですが)、Coviaのサイトには見当たらない記述ですので引用しておきます。
データ通信専用SIM2枚の同時利用は不可
NTTレゾナント、3キャリアSIM&DSDS対応スマホ「g07+」1万9800円(税別)で発売 - ITmedia Mobile
まとめ
Coviaが最も訴求している点は、以下のようです。
これまでdocomoおよびsoftbankの3G回線通信方式『W-CDMA』のみ対応していたg07。ついに、auの3G回線通信方式『CDMA2000』にも対応し、新しく「g07+(グーマルナナプラス)」としてリリースされます。
これはmineoなどau回線を利用したMVNOでデータ通信に適しているという意味ではありませんので、注意が必要かもしれません。
3G回線であるCDMA2000に対応というのは、要するにauのスマートフォンユーザではなく、ガラケーユーザをターゲットにしています。LTE回線についてはauで使われているバンドでg07+が対応しているのはB1だけです。また、ドコモのプラチナバンドのB19及び、ソフトバンクのプラチナバンドのB8には対応していますが、auのプラチナバンドのB18には非対応です。
このため、データ通信用に用いる回線は事実上ドコモ系MVNOがメインになり、音声用に用いる回線はauを含めた各社の好きな回線を選択できるというのが実情になるでしょう。
(au回線はどうでもよくて、)単にDSDS対応でアルミボディの安価なSIMロックフリー端末を探しているということであれば、VAIO Phone Aも最近発表されたばかりです。価格差(税別)も5000円しかありません。デザインの好みやブランド力で評価は分かれそうですが、g07+/g07には価格以外にも「Android 7.0アップデート保証」がある点はメリットでしょうね。
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補足
g07もg07も台湾MediatekのMT6750Tをプロセッサとして採用しています。これはMediatek的には、"Octa-Core LTE Cat-6 smartphone SoC for the super-mid market"ということでミッドレンジの中でも上の方をターゲットにしたプロセッサとなっているようです。
MT6750 | MediaTek
MT6750Tは末尾にTの付かないMT6750よりハイパフォーマンスなプロセッサとなっています。
項目 | MT6750T | MT6750 |
---|---|---|
メモリ動作クロック | 833MHz | 667MHz |
GPU動作クロック | 650MHz | 520MHz |
一方、QualcommのSnapdragonにはハイエンドの800シリーズ、ミッドレンジの600シリーズ、ローエンドの400シリーズがありますが、MT6750TをSnapdragon600シリーズと比べると見劣る点*1もありますので、Mediatekの言う"for the super-mid market"をそのまま鵜呑みにしない方が良いかもしれません。
以上。
*1:多くのSnapdragon600シリーズは4K対応エンコーダを搭載しているが、MT6750(T)はFullHDまでの対応など。