ソーラーパネル付きモバイルバッテリAUKEY PB-P24を購入した

 太陽光で充電できるモバイルバッテリを購入しました。モバイルバッテリは複数持っていますが、ソーラーパネルを搭載したものは数年前の製品で2000mAhと今となっては小容量かつ充電効率が悪く、いつまで経っても太陽光ではまともに充電できない代物でした。そこで、現在の製品はどんな実力なのだろうかと興味を持ったため、今年2017年に新発売されたPB-P24を購入してみました。
 

パッケージ

 Aukey製品らしく、シンプルな茶箱に印字された箱に入っています(AnkerやXiaomi等の最近の中国製造の商品はこんな感じが多いですね)。
PB-P24パッケージ
PB-P24パッケージラベル
 

梱包

 箱の中には緩衝材は無く、ビニール袋に入ってモバイルバッテリが収納されています。
袋に入ったPB-P24

 モバイルバッテリ以外には、取説と保証カードとmicroUSBケーブルが入っています。
内容物
 

外観

 裏面にはスペック表記がありますが、容量表記が"12000mAh 111Wh"と印字されています。これが正しいのなら内部のバッテリ自体は9.25Vということになりそうですが、本当でしょうか?Input/Output共に5V表記ですので、12000mAh*5V=60Whじゃないのかと思うのですが…。。
スペック表記

 インジケータ付近。LEDが5個並んでいますが、取説によれば一番左が「ソーラーの充電インジケーター(原文ママ)」、右側4つが「バッテリー残量のインジケータ(原文ママ)」だそうです。一昔前の中華製品程怪しい日本語ではありませんが、長音の表記ゆれが気になる取説です。
インジケータ付近

 左側面上には「ライター」がカバーで覆われています。自動車のシガーライターと同様の機能です。
ライター付近

 上部側面にはUSBポートがカバーで覆われています。カバー内部には出力用のUSBポート2個と、入力用(モバイルバッテリ充電用)のmicroUSBポートが1個配置されています。なお、ライターも同様ですが、防水パッキンのようなものは付いてませんので、防水性は期待できないと思われます(多少の雨や水しぶき程度なら耐えられるかもしれませんが、耐水性/防水性については取説に何も仕様として記載されていないため、無いものと考えるべきかと)。
USBポート付近

 株側面にはLEDライト(取説表記ではフラッシュライト)が搭載されています。常時点灯と点滅とSOSパターンの3通り(取説表記ではオン、ストロボ、SOS)の発光モードが切替できます。
LEDライト付近

 ストラップホール付近。なお、取説にはストラップホールとは記載がありません。本体ボディは樹脂系の素材のようですが、長時間夏の炎天下に曝された後の冬シーズンにはポロッともげてしまうのではないかと不安になる感じの造りです。アウトドア系のカバンやカメラバッグに吊るせたら便利だと思っていたのですが、現物見てこのストラップホール(のような構造物)を使うのは止めました。
ストラップホール付近
 

充電中の様子

 充電中は左端の「ソーラーの充電インジケーター」が緑色に常時点灯します(消灯できません)。室内の蛍光灯直下や白熱電球下でも点灯するので、微弱な光量なのか十分な光量なのかは判断付きません。
充電中の様子
 なお、給電中は右側4つのLEDが残量に応じた個数だけ青色に常時点灯しますが、これもまた消灯できません。陽が沈み始めてからの屋外や室内・車内での利用時には煩わしいと感じることもあるかもしれません。
 

ソーラー充電テスト

 ほぼ残量を使い切った状態*1からソーラーパネルだけでの充電を試みました。

経過日数 天気 残量表示
0 - 点滅
1 晴れ LED1個点灯
2 晴れ LED2個点灯
3 曇り時々晴れ LED2個点灯
4 晴れ LED2個点灯
5 晴れ時々曇り LED2個点灯

 都内で南向きの屋外に夜明け前から日没後まで放置していますが、上記の有様です。2日目までは順調に充電されていましたが、3日目は天気のせいで充電が進まないのかと思いましたが、4日目の結果を見るとそうでもなさそうな…。充電中の筐体温度は判りませんが、温度上昇を検知して安全のため充電を抑制する機能とか付いてるのでしょうか(取説にはそのような記載は無い)。
 ちなみに4日目辺りには私がほぼ丸一日屋外に居たところ、半袖の跡と腕時計の跡がクッキリ見えるほど日焼けしました。そのような強烈な太陽光下でも充電量はこの程度のようです。

 なお、仕様としてど「ソーラーパワー: 1.8W」、「変換効率: 23.5%」と取説に記載はありますが、フル充電まで晴天下で何時間という目安は明示されていません。取説表記を引用すると以下の通りで、フル充電までに要する時間は明確ではありません。

太陽光でソーラーモバイルバッテリーを充電するには、直射日光の下に長時間置いてください。充電するとソーラー充電のライトが緑色に変わります。ソーラーパネルによる充電速度は太陽光の強さや天候によって異なります。

 机上計算してみると仮にバッテリが本当に111Whで、発電能力が(気象条件などを無視して)常時1.8Wなのだとすれば、61.6時間で充電完了することになります。日照時間を8時間/日と仮定すれば約7日でフル充電できることになります。実際には太陽の高度に応じてソーラーパネルを傾けるなどしなければ発電能力はフルに発揮できないでしょうし、雲の影響も受けるでしょうから、フル充電にはより長い期間を要することになるでしょう。
 

雑感

  • 本当に111Whもの容量があるのかは判りかねる
    • 12000mAhというのは他の10000mAh程度のモバイルバッテリと比べると妥当な感じの使用感
  • ソーラー充電に関しては、まだまだこんな程度かという感じ
    • 1日で約1/4充電できるのなら3000mAh程度に相当するため、(私が過去に持っていたソーラーパネル搭載モバイルバッテリに比べて)進歩を感じる
      • ガラケーならフル充電できるはずで災害時などには十分実用になりそう
    • かといって3日目以降の充電具合を見ると何が充電量に大きく影響しているのか判断できず、どこまで実用性に期待できるのか疑問
  • 堅牢そうな外観をしているが、堅牢性に期待できるのかは謎
    • タフギア系の外観デザインだが、耐水性・耐衝撃性・防水性など一切仕様に記載が無い
    • 前述の通り開口部のフタにパッキンが無い
    • 筐体の側面に手でテンションかけると上部と下部の歪みを感じる
      • 開口部以外にも側面からも浸水しそうなので、防水性は無さそう
      • 単にビルドクオリティが低いのではなく、異常時の爆発抑止のためのガス抜き構造として敢えて隙間を設けているのかも
  • 積極的に薦める理由も、薦めない理由も無い
    • 単に12000mAh程度のモバイルバッテリが欲しいだけならソーラーパネル無しの安価な製品がたくさんあるので、敢えて選ぶ理由は無い
      • 構造上ソーラーパネル部が露出しているため、適当にカバンに放り込んでパネル部に固いものに当たるなどして割れる可能性もあり、それなりに取り扱いに注意が必要
    • そこそこ大容量でソーラーパネル搭載のモバイルバッテリが欲しければ選択肢になると思う

 



以上。

*1:LED点滅状態についての説明が取説に無いため詳細な残量は不明。