ノートPCから取り外した2.5インチHDDを再利用するため、USB3.0接続の2.5インチHDDケースを購入しました。
この類の商品はかなり前から存在する定番商品ですが、最近のAmazon.co.jpのマーケットプレイスに出店している中華系新興メーカーの製品は1000円もせず、非常に安価です。
2製品購入してみたので、簡単に紹介します。
ELUTENG製品
販売ページには製造メーカーがORICOと明示されています。馴染みは全くありませんがELUTENGは販売用のブランドなのかもしれません*1。アクリルのようなABS樹脂の筐体で、一昔前に流行ったトランスルーセント(スケルトン)なデザインが好みならお勧めできるかもしれません。個人的には後述のWAVLINK製品よりは安っぽくないように感じます。
また、通電及びアクセスを示すブルーとレッドのLEDを搭載しているようで、透明な筐体を通して広範囲にかなり目立つように光りますので、暗めの部屋では目障りに感じるかもしれません。
ドライバーなどの工具不要でHDDをセットすることが可能で、HDDを入れ替えるのも簡単にできる構造になっています。なお、ゴム足はありません。
搭載コントローラ
商品ページの説明通り高速アクセス可能なUASPデバイスとして認識されているのがデバイスマネージャーで確認できます。
なお、商品ページには記載がありませんが、ハードウェアの取り出しダイアログの表示から察するに、USB-SATA変換チップには中国Norel SystemsのNS1068を搭載しているようです。
NS1068/NS1068X USB 3.0 to SATA Bridge Controller - Norelsys(PDF)
WAVLINK製品
- 出版社/メーカー: Wavlink
- メディア: エレクトロニクス
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実際安いので文句はありませんが、いかにも安物といった感じの黒いプラスチック感剥き出しの筐体です。
付属のネジ2つでHDDを固定するようになっていますが、ネジを回すためのドライバーまで付属していました。なお、筐体にはゴム足はめ込み用の窪みが設けてあり、付属の4つのゴム足を取り付けて使用するようになっています。但し、その内2つは前述のネジの頭を隠すように貼り付けるようになっており、HDDを入れ替えて使用することは考慮されていないようです。
搭載コントローラ
こちらも商品ページの説明通り高速アクセス可能なUASPデバイスとして認識されます。
なお、商品ページには記載がありませんがUSB-SATA変換チップには台湾ASMedia TechnologyのASMT1051またはASMT2115を搭載しているようです*2。
ASMT1051にせよASMT2115にせよ*3、現在のASMedia TechnologyのHP上の製品リストには見当たらないためディスコンとなった旧製品なのかもしれません*4。
といった感じで、キーデバイスに中華系メーカのチップを使用し、製造も販売も中華系企業が行うことで非常に安価な価格が実現できているであろうことが察せられます。
長期使用でどうなるかは判りませんが、ELUTENGの方は使い始めて数か月、WAVLINKの方はまだ数日しか経っていませんが、いずれも問題なく動作しており特に不具合などは発生していません。
以上。
*1:個人的にはORICOのHDDケースも国内では見かけたことはありませんが、Gearbest等の海外通販では見かけます。
*2:デバイスマネージャとハードウェアの取り出しダイアログで表示される名称が何故か違う。
*3:ASMedia Technologyを略してASMTと表記しているだけかもしれないと思い、ASMedia Technologyの現行製品のネーミングに倣ってASM1051かASM2115だとしても現在のASMedia TechnologyのHP上の製品リストには掲載されていない。
*4:ASMT1051やASMT2115で検索するとユーザによる不具合情報のような古めの書き込みが見つかります。中にはSMART情報が読めないといったものもありましたが、私の手元に届いた個体ではCrystalDiskInfoで普通にSMART情報は読み出せました。