ようやくYI M1が届いた

 昨年のBlack Fridayに海外通販で注文(発送待ちの間に別なセールでさらに安価に販売されていたので注文取消&再注文)して以来、軽く2カ月以上かかってXiaomi(Xiaoyi)YIのミラーレスカメラ参入初号機となるマイクロフォーサーズマウントのYI M1が届きました。
(追記: XiaomiとYIは別企業でした。詳細は⇒YIとXiaomiの関係 - 記憶は人なり)

 Y1 M1がどのようなカメラなのか、過去に以下に記載しています。
wave.hatenablog.com
 

届くまで

 あまりにも発送されない(が、画面上ではいつ確認しても3~15日以内の出荷予定になっている)ため、サポートにどうなってるのか2月上旬に確認してしまいました。「バックオーダー抱えてるから発送が遅れている。別の商品に替えてもいいし、返金してもいいし、そのまま待ってくれてもいいよ。ちなみに出荷予定は2月X日。」という趣旨の回答があったため待つことにしました。その予定より遅れるならキャンセルしようかとも思ったのですが、予定より早く出荷連絡が来ました。で、ついに受け取った次第。
 デジタルカメラの販売不振はここ数年の各メーカー共通の課題ですが、XiaoyiYIはそうではないようですね。
 

とりあえず試用

 室内で試した限りでは以下のことが判りました(出荷時のFirmware V1.1-intで、YI 42.5mm F1.8レンズを装着した状態。特に数値を明示していないものは私の主観です)。

  • AFが合焦しなくてもピピッて鳴るし、画面上に緑色で合焦したかのような表示が出る
  • レンズをマウントしないでシャッター半押しでも上記の挙動
    AF周り適当すぎるかも
  • AFが遅い(初期FirmwarePENTAX K-01やCanon EOS Mより遅い※K-01もEOS Mも後のFirmware Updateで実用レベルに改善されています)
  • 画像中に高輝度な物体(光を反射するビニールなど)があるとAFが合いにくい
  • YI 42.5mm F1.8は鏡胴が回転しない(物理的に操作できるヘリコイドもエンコーダも無い)ので、MFは画面上の▲▼アイコンで行う
  • MF時ハードウェアの○ボタンを押すと拡大表示できる
  • MF時にピーキング表示有無を切り替えられるのではなく、フォーカスモードの中に単なるMFとピーキング表示有のMFの2つのMFモードがある
  • 動画撮影時のフォーカスモードはメニューで選択したフォーカスモードとは関係なく強制的にAF-Cになる
    MFもAF-Sも使えないため、カメラを少し振るとフォーカスが盛大にフラつき、かなりツライ
  • 各撮影モードでの平均ビットレート、フレームレートは以下の通り
Mode Resolution Avg Bitrate Framerate
4K 3840x2160 75.9 Mbps 29.97 fps
2K 2048x1536 29.6 Mbps 29.97 fps
FHD(60fps) 1920x1080 29.3 Mbps 59.94 fps
FHD(30fps) 1920x1080 15.3 Mbps 29.97 fps
  • オーディオも含め4K映像は以下のような仕様
    MP4コンテナ内に映像はH.264コーデックで色空間YUV420、音声はAACで記録される

Metadata:
major_brand : mp42
minor_version : 1
compatible_brands: mp42avc1
Duration: 00:00:23.02, start: 0.000000, bitrate: 75952 kb/s
Stream #0:0(eng): Video: h264 (High) (avc1 / 0x31637661), yuvj420p(pc, smpte170m/smpte170m/bt709), 3840x2160 [SAR 1:1 DAR 16:9], 75780 kb/s, 29.97 fps, 29.97 tbr, 30k tbn, 59.94 tbc (default)
Metadata:
Stream #0:1(eng): Audio: aac (mp4a / 0x6134706D), 48000 Hz, stereo, fltp, 127 kb/s (default)
Metadata:

  • 1分未満の録画しかしていないが、4K映像もUHS-3はおろかUHS-1にすら対応していないCLASS10のSDXCで記録できた
    断続的に音が飛ぶ症状が出るがSDに起因するかは未調査再生するPCのスペック起因。データは正常。
  • 静止画のRAW画像フォーマットはDNGのため普通にPhotoshop等で開けるが、レンズプロファイルは現時点では無い
  • ボディはプラスチックのような樹脂製のようだが、それほど安っぽい感じではない
    過去にSamsung NX100を購入した時は、現物のいかにもなプラスチック感に幻滅したが、YI M1には嫌な感じは無い
  • 最近の各メーカー独自の端子が追加されたホットシューではなく、昔ながらのホットシューに見える
    未検証だがストロボ側で手動調光できないと恐らく使い物にならない?
  • YI 42.5 F1.8はマクロモードにするとF3.5より絞りが開かない
  • 3インチタッチパネル液晶を搭載しているがフチがかなり広く、実測で約80mm×53mmの液晶保護シートが要るが、そんなサイズの液晶保護フィルムの市販品は無さそう


 なお、XiaoyiYIのHPでFirmware V1.2-intが公開されていたため、Updateしました。
 従来なかったグリッド表示が可能になっています。また、Update後はAFが合焦していないのにピピッと鳴ることは殆どありません。が、動画撮影時の強制AF-Cはそのままなのが残念です。

 現状では軽く触ってみただけで全く使い込んでいないので画質についての評価はできませんが、AF周りの挙動や操作性から考えて、万人にお勧めできるモデルではなさそうな印象を受けます。
 近いうちに、外に持ち出して試写してこようと思います。
 



以上。