PoweraddのQC3.0対応モバイルバッテリが良い感じ

 多くのモバイルバッテリを使用してきましたが、ポケモンGo使用時のarrows M03のバッテリ消費が激しいことと、QuickCharge(以下、QCと表記)対応モバイルバッテリは持っていないこととから、QC対応モバイルバッテリを購入しました。

 購入したのは"「Quick Charge 3.0対応」Poweradd モバイルバッテリー 10050mAh 2 USB ポート Qualcomm 認証 スマホ急速充電 高品質LGセル搭載 iPhone / iPad / Xperia / Galaxy / Android等チャージャー"という商品名(?)*1の、Poweraddブランドの製品です。

 

はじめに

 今回購入したのはPowerAddというブランドの製品です。他社製品でもPowerPlusやPowerExtraなど、Powerを付加する的な意味合いの単語の組み合わせのブランドが乱立しており、この業界への参入障壁は低そうな感じを受けます。
各種バッテリの外箱

 コモディティ化が進み、低価格化が激しいのは消費者としては嬉しい反面、各種バッテリセルは危険物でもありますから、機能性だけではなく安全性に配慮したモバイルバッテリを選びたいところです。
 

PowerAdd?

 個人的にはPowerAddというブランドもメーカーも知りませんでしたので、調べてみました。
 J-PlatPatで検索すると、PowerAddの商標は国際登録番号1171892として商標登録されており、中国のshenzhen Lepower Electronic co., Ltdという企業が権利を有するようです。
 AmazonのPoweradd.Directの出品者プロフィールを確認しても、特定商取引法に基づく表記の販売業者として、Shenzhen Lepower Electronic Co.,Ltd.が表示されていますので、この企業が販売元で、PowerAddはその製品ブランドということで間違いないようです。

 なお、Shenzhenということから、この企業も多くの中華系新興メーカーと同じく広東省深センの企業のようです。
 

安全性

 Amazonの商品ページには、以下の表記があり、出所不明の怪しいバッテリセルではなく、LG製であることと、過充電・過放電・発熱・短絡時には自動で充電停止する保護回路が備わっていることが明示されています。

【安全安心】LG製のリチウムイオンバッテリーセルとマルチ保護システムは安全性を保証します。過充電 / 過放電 / 発熱時 / ショートの場合、自動的に充電停止、デバイスを保護します。

 Li-Ion系のバッテリセルと言えば、旧三洋電機*2PanasonicSONY*3辺りが日本メーカーでは有名どころですが、韓国LGも2015年時点で世界シェア15%程度を占める大手供給元ですので、安全性や性能が特別劣るということは無いでしょう。
 

PSEマーク

 Amazonの商品ページではPSEマークについての記載は見当たりませんが、少なくとも私の手元に届いた個体にはモバイルバッテリ本体にPSEマークが表示されていました。
PSEマークが表示された側面
 なお、同一側面にModel: MS066Q3との表示も見当たりますので、これが本製品の型番だと思われます。蛇足ですが、この側面及び反対側に位置するUSBポートが配置された側面の計2面が樹脂系素材で作られているようです。
 

保証期間

 秋葉原の店頭で激安で売られているモバイルバッテリは販売店や製品にもよりますが短ければ購入後1週間程度の保証期間だったりすることがあります。そうでなくても、怪しげな中華メーカーの輸入品の場合、国内で保証を受けられるのかなど、個人的に気になる点があります。
 本製品については、2年間の長期保証が謳われており、販売元が直接Amazonで売っているため、海外製品だからと言って保証を受けられないということは無さそうです(幸い本製品ではトラブルに見舞われていないため、実際どんな感じのサポートが受けられるのかは判りませんが)。
 

使用感

 冒頭に記したarrows M03をモバイルバッテリで給電しながらポケモンGoをしていると、モバイルバッテリによっては給電される電力より消費電力が多く(充電が追い付かずに)、スマートフォン本体のバッテリが尽きシャットダウンしてしまうことがありました。が、本製品ではQCのおかげか*4、しっかりとスマートフォン本体に充電しながらポケモンGoをプレイすることができています。
 

総評

 直方体に近い形状の6面あるうちの4面が金属素材でできているため主観ながら安っぽさも無いですし、万一爆発するような事態となっても残りの2面の樹脂系素材が吹き飛ぶような破裂の仕方をすると思われ、どう破裂するか予見できない全面樹脂系素材でできている製品よりは安全なのではないかと思います(もちろん、私個人は何の保証もできませんが)。
 なお、公称10050mAhの容量があるため、モバイルバッテリ自体の充電にはそれなりに時間がかかります。5000mAh程度のモバイルバッテリからの買い替えだったりすると、概ね2倍程度の充電時間がかかることは認識しておいた方が良いでしょう(実所要時間は組み合わせる充電器の供給可能電力に依存して変動します)。
 Amazonのレビューも概ね悪くなく、主観ですが新興中華メーカー固有の怪しさも特に感じられず、それでいてQC3.0対応モバイルバッテリの中では安価であることから、QC対応モバイルバッテリを探しているユーザには良い選択肢となるのではないでしょうか。なお、ちょくちょくタイムセールに登場しているようなので、急ぎでなければタイムセールになるまで待ってから購入するのがいいかも知れませんね。

 



以上。

*1:型番はMS066Q3のようです。

*2:Panasonicに買収された。

*3:バッテリ事業は村田製作所に買収された。

*4:arrows M03はQC対応状況が公開されていないものの、docomo版の兄弟機ではQC対応が明示されているといった状況のため、QCの恩恵か否かははっきりしない。